TOEIC(トーイック)の対策を始めるとき、まず把握しておきたいのが「問題構成」です。TOEIC Listening & Reading Testは全200問・約2時間の試験です。リスニング4パートとリーディング3パートの計7パートに分かれています。
TOEIC(トーイック)の対策を始めるとき、まず把握しておきたいのが「問題構成」です。TOEIC Listening & Reading Testは全200問・約2時間の試験です。リスニング4パートとリーディング3パートの計7パートに分かれています。
各パートで問われる力も、適切な時間配分もまったく異なります。問題構成を正しく理解しているかどうかで、本番でのスコアは大きく変わります。やみくもに英語を勉強する前に、まず試験の全体像をつかみましょう。
TOEICは合否ではなくスコアで評価される試験です。リスニングが5点から495点、リーディングが5点から495点で、合計10点から990点の範囲でスコアが算出されます。正答数がそのまま点数になるわけではなく、独自の換算方式で点数が決まります。
多くの受験者がつまずくのは、英語力そのものよりも200問を2時間で解ききる時間管理です。だからこそ、どのパートに何問あり、どれくらい時間を割くべきかを事前に知っておくことが、得点を最大化する第一歩になります。
2016年5月の形式改定以降、TOEICはより実際のコミュニケーションに近い出題へと変化しました。これがいわゆる「新形式」です。旧形式の教材だけで対策していると本番で戸惑うため、現行の問題構成を踏まえた学習が欠かせません。リスニングでは図表を見ながら聞く問題や3人での会話が加わり、リーディングではチャット形式のメッセージや複数文書を関連づける問題が増えています。
まずはリスニングセクションの構成を見ていきましょう。リスニングは音声を聞いて解答する形式で、Part1からPart4までの4部構成です。試験の最初に行われ、約45分間続きます。
音声は一度しか流れないため、集中力を切らさず聞き取ることが求められます。Part1とPart2は短い英文を聞く基礎的なパートで、ここを確実に得点することがスコアの土台になります。一方、Part3とPart4はまとまった英文を聞いて複数の設問に答えるため、難易度が一段上がります。
Part1は写真描写問題で、全6問あります。1枚の写真について4つの英文が読み上げられ、その内容を最も的確に表しているものを選びます。人物の動作を表す現在進行形(is/are+〜ing)や、物の状態を表す受け身の表現が頻出です。写真に写っていない動作や、似た音の単語を使ったひっかけに注意しましょう。配点が取りやすいパートなので、満点を狙いたい範囲です。
Part2は応答問題で、全25問です。1つの質問や発言に対して、最もふさわしい応答を3択から選びます。問題用紙に選択肢が印刷されていないため、すべて耳だけで判断します。冒頭の疑問詞(Where、When、Why、Who、Howなど)を聞き逃さないことが最大の攻略法です。Yes/Noで答えられない疑問詞の質問にYes/Noで返す選択肢は、たいていひっかけです。
Part3は会話問題で、全39問です。2人または3人による会話を聞き、それぞれ3つの設問に答えます。会話が流れる前に設問と選択肢を読む「先読み」が必須のテクニックです。先読みによって、何を聞き取ればよいかが分かり、正答率が大きく上がります。図表を見ながら答える問題も含まれるため、視線の移動にも慣れておきましょう。
Part4は説明文(トーク)問題で、全30問です。アナウンス、留守番電話、ナレーションなど1人による話を聞き、3つの設問に答えます。Part3と同じく先読みが有効です。話の目的(何のアナウンスか)、話し手や聞き手は誰か、次に何が起こるかといった定番の問われ方を覚えておくと、聞きながら答えの当たりをつけられます。
続いてリーディングセクションです。リーディングはリスニングの直後に行われ、75分間で100問を解きます。Part5からPart7までの3部構成です。
このセクションは時間配分がTOEIC全体でもっともシビアです。多くの受験者が最後のPart7まで解ききれずに時間切れになります。Part5とPart6を素早く処理し、配点の多いPart7にできるだけ多くの時間を残すことが、リーディングのスコアを左右します。下のテストで各パートの感覚をつかんでおきましょう。
Part5は短文穴埋め問題で、全30問あります。1つの文の空所に入る適切な語句を4択から選びます。選択肢を見れば、品詞を問う問題か、動詞の形を問う問題か、前置詞・接続詞を問う問題か、語彙を問う問題かが判断できます。
タイプを見極めれば、文全体を訳さなくても正解にたどり着けることが多くあります。たとえば選択肢が同じ語の品詞違い(accommodate/accommodation/accommodating)なら品詞問題で、空所の前後を見れば答えが決まります。1問あたり20秒程度で解くのが理想です。素早く正確に解く練習を重ねましょう。
Part6は長文穴埋め問題で、全16問です。1つの文書に4つの空所があり、語句だけでなく「文を1つ選んで挿入する」問題も含まれます。前後の文脈を読む必要があるため、文書全体の流れを意識することが大切です。
挿入文を選ぶ問題では、前後の代名詞や接続表現がヒントになります。時制の一致や接続表現(however、therefore、in additionなど)が論理関係の手がかりになるため、文と文のつながりを意識して読み進めましょう。
そしてリーディング最大の関門がPart7です。Part7は読解問題で、全54問あります。1つの文書を読むシングルパッセージと、2〜3の文書を関連づけて読むマルチプルパッセージに分かれます。
扱う文書は多種多様です。メール、広告、記事、お知らせ、そして新形式で加わったチャット形式のメッセージなどが出題されます。設問を先に読み、本文のどこに答えがあるかを探す「スキャニング」の技術が欠かせません。すべてを精読しようとすると確実に時間が足りなくなります。
では、この問題構成を踏まえて、どのように対策を進めればよいのでしょうか。鍵となるのは、自分の弱点パートを特定し、そこに学習時間を集中させることです。
まずは各パートの練習問題を一度ずつ解き、正答率の低いパートを洗い出しましょう。リスニングが苦手なら先読みの練習を、リーディングが苦手なら時間配分とスキャニングの練習を重点的に行います。
すべてのパートを均等に勉強するより、失点の大きいパートを集中的に対策するほうが、短期間でのスコアアップにつながります。学習は「インプット」と「アウトプット」のバランスが大切で、覚えた知識をすぐ練習問題で試すことで初めて得点力に変わります。次のメリットと注意点も参考にしてください。
問題構成を頭に入れたら、あとは実際に解いて体に染み込ませるだけです。最初は時間を気にせず正確さを優先し、慣れてきたら本番と同じ時間で通して解く練習に移行しましょう。
間違えた問題は必ず解説を読み、なぜ間違えたのかを確認してから次へ進むことが、同じミスを防ぐ最良の方法です。問題構成という地図を手に入れたら、あとは繰り返し歩いて道を覚えるだけです。
TOEICは出題形式が安定しているため、努力が報われやすい試験です。最初は600点に届かなかった人でも、適切な学習を数か月続けて730点や800点に到達するケースは珍しくありません。大切なのは、完璧を目指して途中で挫折せず、毎日少しずつでも英語に触れ続けることです。下のFAQでは、問題構成に関してよく寄せられる疑問にお答えします。