宅建 - 宅地建物取引士試験 民法(契約・物権・相続) 2 — Questions and Answers
Question 1: Aが死亡し、相続人として配偶者BとAの兄弟Cのみがいる場合、民法上の法定相続分として正しいものはどれか。
- BとCがそれぞれ2分の1ずつ
- Bが3分の2、Cが3分の1
- Bが4分の3、Cが4分の1 (Correct answer)
- Bが全財産を相続し、Cは相続しない
Correct answer: Bが4分の3、Cが4分の1
民法900条4号により、配偶者と兄弟姉妹が相続人の場合、配偶者の法定相続分は4分の3、兄弟姉妹の法定相続分は4分の1となる。配偶者と子の場合(各2分の1)、配偶者と直系尊属の場合(配偶者3分の2・直系尊属3分の1)と混同しないよう注意が必要。
Question 2: 民法上の賃貸借契約の存続期間に関する記述として正しいものはどれか。
- 賃貸借の存続期間は20年を超えることができず、これより長い期間を定めた場合は20年に短縮される
- 賃貸借の存続期間は30年を超えることができず、これより長い期間を定めた場合は30年に短縮される
- 賃貸借の存続期間は50年を超えることができず、これより長い期間を定めた場合は50年に短縮される (Correct answer)
- 民法上、賃貸借の存続期間に上限の制限はなく、当事者が自由に定めることができる
Correct answer: 賃貸借の存続期間は50年を超えることができず、これより長い期間を定めた場合は50年に短縮される
2020年4月施行の改正民法604条1項により、賃貸借の存続期間の上限は旧法の20年から50年に延長された。これより長い期間を定めた場合は50年に短縮される。建物の賃貸借などでは借地借家法が特別法として優先されるが、民法の原則は50年が上限。
Question 3: 不動産の取得時効に関する記述として正しいものはどれか。
- 占有開始時に善意・無過失であれば、5年間の継続占有で不動産の所有権を時効取得できる
- 悪意の占有者であっても所有の意思をもって平穏かつ公然と20年間継続して占有すれば、不動産の所有権を取得できる (Correct answer)
- 取得時効が完成すれば、占有者は登記なくして時効完成後に不動産を取得した第三者に所有権を対抗できる
- 取得時効の完成により所有権を取得した者は、占有開始時からではなく時効完成時から所有権を取得したものとみなされる
Correct answer: 悪意の占有者であっても所有の意思をもって平穏かつ公然と20年間継続して占有すれば、不動産の所有権を取得できる
民法162条により、所有の意思をもって平穏かつ公然と占有した場合、善意・無過失ならば10年、悪意または過失がある場合でも20年間継続すれば不動産を時効取得できる。取得時効の効果は占有開始時に遡る(民法144条)。また、時効完成後に登記を備えた第三者には登記なくして対抗できない(判例)。
Question 4: 地上権と土地の賃借権の比較に関する記述として正しいものはどれか。
- 地上権は登記することができないが、賃借権は登記することができる
- 地上権者は土地所有者の承諾を得ることなく地上権を譲渡できるが、賃借人が賃借権を譲渡するには原則として土地所有者の承諾が必要である (Correct answer)
- 地上権も賃借権もともに物権であるため、第三者に対抗するためにはそれぞれ登記が必要である
- 地上権には必ず地代の支払義務が伴い、無償の地上権を設定することはできない
Correct answer: 地上権者は土地所有者の承諾を得ることなく地上権を譲渡できるが、賃借人が賃借権を譲渡するには原則として土地所有者の承諾が必要である
地上権は物権(民法265条)であるため、地上権者は土地所有者の承諾なく自由に譲渡・転貸できる(民法269条参照)。一方、賃借権は債権であり、賃借人は土地所有者の承諾なく無断で譲渡・転貸すると契約解除事由となる(民法612条)。また、地上権は無償で設定することも可能。
Question 5: 連帯保証に関する記述として正しいものはどれか。
- 連帯保証人は、債権者が主たる債務者に先に請求するよう要求できる催告の抗弁権を有する
- 連帯保証人が複数存在する場合、各自は保証人の頭数で按分した額についてのみ保証責任を負う(分別の利益がある)
- 連帯保証人は、まず主たる債務者の財産から執行するよう求める検索の抗弁権を有しない (Correct answer)
- 連帯保証契約は口頭でも有効に成立し、書面による締結は効力の要件ではない
Correct answer: 連帯保証人は、まず主たる債務者の財産から執行するよう求める検索の抗弁権を有しない
民法454条により、連帯保証人は催告の抗弁権(民法452条)および検索の抗弁権(民法453条)のいずれも有しない。また、分別の利益もなく、債権者は連帯保証人に対して全額の履行を請求できる。なお、保証契約は書面(または電磁的記録)によらなければ効力を生じない(民法446条2項)。
Question 6: 自筆証書遺言に関する記述として正しいものはどれか。
- 自筆証書遺言は、遺言者が全文・日付・氏名をワープロで作成したうえで押印すれば有効に成立する
- 自筆証書遺言を作成する際には、公正証書遺言と同様に証人2名の立会いが必要である
- 自筆証書遺言に添付する財産目録については、パソコン等で作成したものであっても、各ページに遺言者が署名・押印すれば有効である (Correct answer)
- 自筆証書遺言は、遺言者の死後に家庭裁判所の検認を受ける必要はない
Correct answer: 自筆証書遺言に添付する財産目録については、パソコン等で作成したものであっても、各ページに遺言者が署名・押印すれば有効である
2019年施行の改正民法968条2項により、自筆証書遺言に添付する財産目録に限りパソコン等による作成が認められ、各ページに署名・押印することで有効となった。ただし、遺言本文は依然として全文自書が必要。また、自筆証書遺言は原則として家庭裁判所の検認が必要(法務局保管制度を利用した場合は不要)。
Aが死亡し、相続人として配偶者BとAの兄弟Cのみがいる場合、民法上の法定相続分として正しいものはどれか。