日商簿記検定2級 — Questions and Answers
Question 1: 満期保有目的の債券を額面より低い価格で取得した場合、償却原価法(定額法)ではどのような処理を行うか?
- 取得差額を取得時に一括して費用計上する
- 期末に時価で評価替えを行い、差額を損益計上する
- 取得差額(割引額)を満期日までの期間で按分し、有価証券利息として毎期加算する (Correct answer)
- 評価差額をその他包括利益(純資産)に計上する
Correct answer: 取得差額(割引額)を満期日までの期間で按分し、有価証券利息として毎期加算する
満期保有目的債券を額面未満で取得した場合、取得差額(割引額)を満期までの期間で均等に按分し、毎期「有価証券利息」として認識する(定額法による償却原価法)。
Question 2: 損益分岐点比率(BEP比率)が高いほど何を意味するか。
- 変動費が低く製品の競争力が高い
- 固定費が低く効率的な経営をしている
- 売上が少し落ちただけで赤字になりやすく経営の安全余裕が小さい (Correct answer)
- 経営の安全余裕が大きく収益性が高い
Correct answer: 売上が少し落ちただけで赤字になりやすく経営の安全余裕が小さい
損益分岐点比率=損益分岐点売上高÷実際売上高。比率が高い(100%に近い)ほど、わずかな売上減少で赤字になるリスクが高い。安全余裕率=1-損益分岐点比率で、これが大きいほど安定した経営。
Question 3: 連結修正仕訳の「開始仕訳」に関する説明として正しいものはどれか。
- 子会社の個別財務諸表を親会社の通貨に換算する仕訳
- 前期の連結修正仕訳の効果を当期連結財務諸表の期首残高に反映させる仕訳 (Correct answer)
- 配当金の相殺消去仕訳
- 当期初に子会社を新規取得した際の仕訳
Correct answer: 前期の連結修正仕訳の効果を当期連結財務諸表の期首残高に反映させる仕訳
連結財務諸表は毎期洗い替えで作成するため、前期に行った連結修正仕訳(資本連結・内部取引消去など)の効果を当期期首残高に反映させる開始仕訳が必要。前期の連結修正仕訳を当期にも再度計上する。
Question 4: 完成品換算量の計算で月末仕掛品の加工進捗度が40%の場合、実際数量100個の換算量はどれか。
- 100個
- 140個
- 60個
- 40個 (Correct answer)
Correct answer: 40個
完成品換算量は仕掛品の実際数量×加工進捗度で計算する。100個×40%=40個が加工費の換算量。材料が始点で全量投入の場合、材料費の換算量は100個(進捗度に関係なく)。
Question 5: 棚卸資産の評価方法として「総平均法」の説明として正しいものはどれか。
- 期初在庫と当期仕入の合計金額・合計数量から平均単価を計算して期末在庫を評価する (Correct answer)
- 最後に仕入れた単価を期末在庫に適用する
- 個々の取得原価を追跡して評価する
- 最初に仕入れた単価を払出価格に適用する
Correct answer: 期初在庫と当期仕入の合計金額・合計数量から平均単価を計算して期末在庫を評価する
総平均法は(期首在庫金額+当期仕入合計額)÷(期首在庫数量+当期仕入数量)で算出した期中平均単価を、期末在庫と当期払出(売上原価)の単価として使用する方法。計算は月末(または期末)一括で行う。
Question 6: 次の資料に基づき、直接原価計算における損益分岐点売上高を計算した場合、最も適切な金額はどれか。 【資料】 ・販売単価:@¥1,000 ・単位あたり変動製造原価:@¥400 ・単位あたり変動販売費:@¥200 ・固定製造原価総額:¥500,000 ・固定販売費及び一般管理費総額:¥300,000
- 1,333,333円
- 1,600,000円
- 2,000,000円 (Correct answer)
- 800,000円
Correct answer: 2,000,000円
損益分岐点売上高は、固定費総額 ÷ 貢献利益率で計算します。まず、貢献利益率を求めます。単位あたり貢献利益は、販売単価 ¥1,000 - (変動製造原価 ¥400 + 変動販売費 ¥200) = ¥400です。貢献利益率は、単位あたり貢献利益 ¥400 ÷ 販売単価 ¥1,000 = 40%となります。固定費総額は、固定製造原価 ¥500,000 + 固定販管費 ¥300,000 = ¥800,000です。したがって、損益分岐点売上高は ¥800,000 ÷ 40% = ¥2,000,000となります。
Question 7: 売買目的有価証券B社株式100株(1株あたり帳簿価額5,000円)をすべて1株あたり5,500円で売却した場合の有価証券売却益はいくらか?
- 0円
- 50,000円 (Correct answer)
- 500,000円
- 550,000円
Correct answer: 50,000円
有価証券売却益=(5,500円-5,000円)×100株=50,000円。
Question 8: 連結株主資本等変動計算書で「非支配株主持分」が変動する主な原因はどれか。
- グループ内取引の消去
- 子会社の当期純利益・配当支払い・子会社持分比率の変動 (Correct answer)
- 親会社単体の利益
- のれんの償却
Correct answer: 子会社の当期純利益・配当支払い・子会社持分比率の変動
非支配株主持分は①子会社の当期純利益中の非支配株主帰属分(増加)②子会社からの配当支払い(減少)③追加取得・一部売却による持分比率の変動によって変動する。
Question 9: スループット会計(TOC会計)でいう「スループット」の定義はどれか。
- 営業利益に非現金費用を加えた額
- 売上高から全製造原価を引いた粗利益
- 製品1単位当たりの限界利益
- 売上高から完全変動費(主に直接材料費)を差し引いた額 (Correct answer)
Correct answer: 売上高から完全変動費(主に直接材料費)を差し引いた額
TOC(制約の理論)のスループットは売上高から完全変動費(材料費など真に変動するもの)のみを引いた額。労務費は固定費として扱い製品原価に含めない。ボトルネック(制約条件)の最大活用を判断基準にする。
Question 10: 満期保有目的で額面総額1,000,000円の社債を980,000円で取得し、決算日を迎えた。取得原価と額面金額の差額は金利の調整と認められ、償却原価法(定額法)を適用する。償還期間は5年である。決算整理仕訳として、最も適切なものは次のうちどれか。
- 借方に満期保有目的債券20,000円を計上し、貸方に有価証券利息20,000円を計上する。
- 評価替えは行わないため、仕訳は不要である。
- 借方に有価証券利息4,000円を計上し、貸方に満期保有目的債券4,000円を計上する。
- 借方に満期保有目的債券4,000円を計上し、貸方に有価証券利息4,000円を計上する。 (Correct answer)
Correct answer: 借方に満期保有目的債券4,000円を計上し、貸方に有価証券利息4,000円を計上する。
取得原価(980,000円)と額面金額(1,000,000円)の差額20,000円を、償還期間の5年で均等に配分します。1年あたりの償却額は20,000円 ÷ 5年 = 4,000円です。この金額を「有価証券利息」として収益に計上するとともに、「満期保有目的債券」の帳簿価額を増加させます。
Question 11: 連結財務諸表作成における「投資と資本の相殺消去」の目的はどれか。
- 子会社の売上高を消去する
- 親会社の子会社株式と子会社の純資産を相殺して二重計上を排除する (Correct answer)
- グループ内の貸付金と借入金を消去する
- 配当金の重複計上を消去する
Correct answer: 親会社の子会社株式と子会社の純資産を相殺して二重計上を排除する
親会社がB/Sに計上する子会社株式(投資)と、その投資に対応する子会社のB/S上の純資産(資本)を相殺消去する。差額が生じた場合はのれん(正)または負ののれん(負)として計上する。
Question 12: 工事完成基準と工事進行基準の適用要件として正しいものはどれか(日本基準・旧収益認識基準)。
- 工期が1年未満なら進行基準、1年超なら完成基準
- 全ての建設工事に進行基準が必須
- 全ての建設工事に完成基準が適用される
- 工事結果が信頼性をもって見積もれる場合は進行基準、見積もれない場合は完成基準 (Correct answer)
Correct answer: 工事結果が信頼性をもって見積もれる場合は進行基準、見積もれない場合は完成基準
旧基準では長期大型工事で工事収益・原価・進捗度が信頼性をもって見積もれる場合は進行基準(段階的収益認識)を適用し、信頼性が確保できない場合は完成基準(引渡し時に一括計上)を適用する。新収益認識基準(IFRS15相当)では充足した履行義務に応じて認識する。
Question 13: 製造原価報告書(製造原価計算書)の表示順序として正しいものはどれか。
- 期首製品+仕入-期末製品=売上原価
- 売上高-製造原価=粗利益
- 当期製造費用(直接材料費+直接労務費+製造間接費)+期首仕掛品-期末仕掛品=当期製品製造原価 (Correct answer)
- 材料費+労務費+経費の合計を売上高で割る
Correct answer: 当期製造費用(直接材料費+直接労務費+製造間接費)+期首仕掛品-期末仕掛品=当期製品製造原価
製造原価報告書は①直接材料費②直接労務費③製造間接費の合計が当期総製造費用で、そこに期首仕掛品を加え期末仕掛品を引いた金額が当期製品製造原価となる。
Question 14: 棚卸資産の評価において「正味実現可能価額」を下回った場合の処理(日本基準の低価法)はどれか。
- 帳簿価額を正味実現可能価額に切り下げ評価損を売上原価に計上する (Correct answer)
- 帳簿価額のまま変更しない
- 評価損を特別損失に計上する
- 在庫を廃棄して除却損を計上する
Correct answer: 帳簿価額を正味実現可能価額に切り下げ評価損を売上原価に計上する
日本基準では棚卸資産に低価法が強制適用され、期末に正味実現可能価額(売値-完成費用等)が帳簿価額を下回る場合は切り下げる。評価損は原則売上原価に含める(収益性の低下による)。
Question 15: 活動基準原価計算(ABC)の特徴として正しいものはどれか。
- 製造業にのみ適用できる
- 変動費のみを対象とする
- 従来の配賦基準(作業時間)より不正確な結果になる
- 製品の消費する「活動」を原価ドライバーとしてより正確に製品原価を計算する (Correct answer)
Correct answer: 製品の消費する「活動」を原価ドライバーとしてより正確に製品原価を計算する
ABCは間接費を活動(段取り・品質検査・材料受入など)に割り当て、各製品が活動を使った量(コストドライバー)に応じて原価を計算する。品種が多く間接費比率が高い企業で従来法より正確。
Question 16: 製造間接費の配賦において「実際配賦」と「予定配賦」の違いはどれか。
- 実際配賦の方が正確で望ましい
- 予定配賦は決算時にのみ使用する
- 両者に実務上の違いはない
- 予定配賦は予め設定した配賦率を使い月次で迅速に原価計算でき実際配賦より管理に有用 (Correct answer)
Correct answer: 予定配賦は予め設定した配賦率を使い月次で迅速に原価計算でき実際配賦より管理に有用
実際配賦は月末に実際の製造間接費を集計して配賦するため時間がかかり、月ごとの変動が大きい。予定配賦は年初に設定した予定配賦率で月次に配賦できるため、原価計算が迅速で管理に有用。差異は配賦差異として把握する。
Question 17: 在外子会社の財務諸表を円換算する際の「為替換算調整勘定」の説明として正しいものはどれか。
- 在外子会社との配当金の換算差額
- 資産・負債(CR換算)と資本(HR換算)の換算レート差から生じる差額を純資産に計上する (Correct answer)
- 外貨建取引の為替差損益を損益計算書に計上したもの
- 外貨建有価証券の時価評価差額
Correct answer: 資産・負債(CR換算)と資本(HR換算)の換算レート差から生じる差額を純資産に計上する
在外子会社の資産・負債は期末CR(Current Rate)で換算し、資本は取得時のHR(Historical Rate)で換算するため差額が生じる。この換算差額は為替換算調整勘定として純資産(その他の包括利益累計額)に計上する。
Question 18: 連結財務諸表の作成において「支配力基準」による子会社の判定基準として正しいものはどれか。
- 議決権の過半数を保有、または実質的に支配している会社 (Correct answer)
- 議決権の100%を保有している会社のみ
- 従業員数が100名以上の会社
- 売上高が親会社の50%以上の会社
Correct answer: 議決権の過半数を保有、または実質的に支配している会社
支配力基準(実質支配力基準)では議決権過半数(50%超)の直接・間接保有、または40%以上保有かつ役員派遣・資金調達等で実質的に支配している場合に子会社と判定する。従来の持株比率基準から変更された。
Question 19: 製造原価の分類における「機会原価」の説明として正しいものはどれか。
- 実際に支払った外部への支出
- 将来発生が確実な費用
- ある代替案を選択したことで諦めた他の最善案から得られたであろう利益 (Correct answer)
- 過去に支払い回収できない埋没原価
Correct answer: ある代替案を選択したことで諦めた他の最善案から得られたであろう利益
機会原価(機会費用)は意思決定で選ばなかった最良の代替案の便益。例えば自社設備を自社利用する場合の機会原価は、外部に賃貸した場合に得られた収益。意思決定に重要な概念だが財務会計には記録されない。
Question 20: 子会社株式を取得した際、子会社の識別可能な資産および負債はどのように評価するか。
- 取得日における公正価値(時価)で評価する (Correct answer)
- 親会社の帳簿価額に合わせて評価する
- 取得価額と帳簿価額の平均額で評価する
- 取得日における帳簿価額で評価する
Correct answer: 取得日における公正価値(時価)で評価する
連結財務諸表の作成にあたり、子会社の識別可能な資産・負債は取得日の公正価値(時価)で評価する。これをパーチェス法(取得法)と呼び、帳簿価額との差額は評価差額として認識される。
Question 21: 本支店会計において本店が支店に現金を送金した場合の本店側の仕訳として正しいものはどれか。
- (借)支店 ×× (貸)現金 ×× (Correct answer)
- (借)支店 ×× (貸)本店 ××
- (借)現金 ×× (貸)支店 ××
- (借)仕入 ×× (貸)現金 ××
Correct answer: (借)支店 ×× (貸)現金 ××
本店が支店に送金すると本店の現金(資産)が減少し、支店勘定(本店B/Sの内部債権)が増加する。支店側では現金(資産)が増加し、本店勘定(支店B/Sの内部債務)が増加する。
Question 22: 企業価値評価のDCF(割引キャッシュフロー)法で使われるFCFF(企業全体のFCF)の計算として正しいものはどれか。
- EBIT×(1-税率)+減価償却費-設備投資-運転資本増加分 (Correct answer)
- EBITDA÷WACC
- 当期純利益+減価償却費
- 営業利益×(1-税率)のみ
Correct answer: EBIT×(1-税率)+減価償却費-設備投資-運転資本増加分
FCFF=EBIT×(1-t)+D&A(非現金費用)-CAPEX(設備投資)-ΔWC(運転資本増加)。負債コストと株式コストを含むWACCで割り引いて企業価値を算出する。株主価値FCF(FCFE)は負債コストを控除したもの。
Question 23: 加工費(変換原価)に含まれるものとして正しいものはどれか。
- 直接労務費と製造間接費の合計 (Correct answer)
- 直接材料費と直接労務費の合計
- 直接材料費のみ
- 製造間接費のみ
Correct answer: 直接労務費と製造間接費の合計
加工費(変換原価)は原材料を製品に変換するためのコストで、直接労務費と製造間接費の合計。総合原価計算では材料費と加工費に分けて計算し、加工費は通常工程を通じて均等に発生すると仮定する。
Question 24: 直接材料費の価格差異が不利(借方)差異となる条件はどれか。
- 為替レートが計画より円高になった場合
- 実際購入単価が標準購入単価より高かった場合 (Correct answer)
- 実際使用量が標準使用量より多かった場合
- 実際生産量が計画生産量より少なかった場合
Correct answer: 実際購入単価が標準購入単価より高かった場合
材料価格差異=(標準単価-実際単価)×実際消費量。実際単価>標準単価の場合、差異はマイナス(不利差異・借方差異)となる。数量差異=(標準消費量-実際消費量)×標準単価。
Question 25: 製品を追加工して高く売るか、そのまま売るかの意思決定で考慮すべき原価はどれか。
- 追加工の固定費のみ
- 過去の設備投資額
- 追加加工で発生する差額原価のみ(過去の結合原価は無視) (Correct answer)
- 製品に配分された結合原価を含む全原価
Correct answer: 追加加工で発生する差額原価のみ(過去の結合原価は無視)
分離点以後の追加加工の意思決定では、分離点前の結合原価は埋没原価として無視する。追加加工の差額収益(価格上昇分)と差額原価(追加加工費)を比較し、差額収益>差額原価なら追加加工が有利。
Question 26: IFRS(国際財務報告基準)と日本会計基準の主な相違点として正しいものはどれか。
- IFRSは連結財務諸表を要求しない
- IFRSはのれんを非償却で減損テストを行うが日本基準は20年以内で定期償却する (Correct answer)
- 日本基準の方がより国際化されている
- IFRSと日本基準に実質的な差異はない
Correct answer: IFRSはのれんを非償却で減損テストを行うが日本基準は20年以内で定期償却する
のれんの処理はIFRS/米国GAAPが非償却(毎年減損テスト)、日本基準が20年以内の定期償却が代表的な相違点。他にも退職給付の処理・有価証券の分類・リース会計等で差異がある。
Question 27: 連産品(ジョイント製品)の特徴として正しいものはどれか。
- 同一製造工程から必然的に複数の製品が産出され分離点前の原価は個別跡付けが不可能 (Correct answer)
- 副産物とは別の概念であり廃棄物のみを指す
- 意図的に複数種類の製品を生産する計画的な生産形態
- 一つの原料から一つの製品のみが生産される
Correct answer: 同一製造工程から必然的に複数の製品が産出され分離点前の原価は個別跡付けが不可能
連産品(例:石油精製でのガソリン・灯油・軽油)は分離点前の結合原価を個々の製品に直接跡付けできないため、分離点後の相対的販売価格や市価基準で按分配分する。副産物は連産品のうち価値が相対的に低いもの。
Question 28: 連結財務諸表の「連結調整勘定(消去・調整)」科目として正しくないものはどれか。
- 連結内部取引消去(内部取引の相殺)
- 棚卸資産(全て消去対象) (Correct answer)
- のれん(連結修正で計上)
- 為替換算調整勘定(換算差額)
Correct answer: 棚卸資産(全て消去対象)
棚卸資産は連結B/Sに残るが未実現利益部分のみ消去する。棚卸資産全体を消去するわけではない。のれん・為替換算調整勘定・内部取引消去は連結修正の代表的な科目。
Question 29: 貸借対照表の「流動性配列法」の説明として正しいものはどれか。
- 現金化・支払い期日が近い順(流動性が高い順)に資産と負債を配列する (Correct answer)
- 金額が大きい順に配列する
- 固定資産を最初に配列し次に流動資産を配列する
- 重要度の高い科目を先に配列する
Correct answer: 現金化・支払い期日が近い順(流動性が高い順)に資産と負債を配列する
流動性配列法は資産を現金・預金から始まり売掛金・棚卸資産→固定資産の順に、負債も買掛金→長期借入金の順に流動性(換金性・支払期日)の高い順から配列する。日本の一般的な企業会計で採用。
Question 30: 親会社が子会社に商品1,200万円(原価960万円)を販売し、当該商品を子会社が同一会計期間中にすべて外部へ販売した場合、連結修正仕訳として正しいものはどれか。
- (借)売上高 1,200万円 /(貸)売上原価 1,200万円 (Correct answer)
- 連結修正仕訳は不要である
- (借)売上原価 240万円 /(貸)売上高 240万円
- (借)売上高 960万円 /(貸)売上原価 960万円
Correct answer: (借)売上高 1,200万円 /(貸)売上原価 1,200万円
グループ内の売上高と売上原価は内部取引として全額相殺消去する。子会社が期末までに全量を外部販売しているため未実現利益は残らないが、売上高1,200万円と売上原価1,200万円を相互に消去する仕訳が必要である。
Question 31: 保有株式から配当金500,000円を現金で受け取った場合の仕訳として正しいものはどれか?
- 借方:現金500,000 / 貸方:有価証券評価益500,000
- 借方:現金500,000 / 貸方:受取配当金500,000 (Correct answer)
- 借方:現金500,000 / 貸方:有価証券利息500,000
- 借方:現金500,000 / 貸方:受取利息500,000
Correct answer: 借方:現金500,000 / 貸方:受取配当金500,000
株式から受け取る配当金は「受取配当金」(営業外収益)で処理する。「有価証券利息」は債券の利息に使用する勘定科目であり、配当金とは区別する。
Question 32: 間接法C/Sで「のれん償却費」の調整として正しいものはどれか。
- マイナス調整する
- 投資活動CFに計上する
- プラス調整する(現金支出を伴わない費用のため当期純利益に加算) (Correct answer)
- 調整不要
Correct answer: プラス調整する(現金支出を伴わない費用のため当期純利益に加算)
のれん償却費は減価償却費と同様に、現金の支出を伴わない費用(非現金費用)。当期純利益の計算時に差し引かれているが実際のキャッシュアウトはないため、間接法では営業活動CFの計算でプラス調整して戻す。
Question 33: 持分法による投資損益の計算として正しいものはどれか。
- 被投資会社からの受取配当金のみを計上する
- 投資簿価の変動額を計上する
- 被投資会社の売上高×持分比率を計上する
- 被投資会社(関連会社)の当期純利益×持分比率を投資損益として計上する (Correct answer)
Correct answer: 被投資会社(関連会社)の当期純利益×持分比率を投資損益として計上する
持分法では関連会社の純利益(損失)に持分比率を乗じた額を投資損益として連結P/Lに計上し、投資勘定の簿価を増減させる。配当受取時は投資簿価を減額する(収益計上せず二重計上を防ぐ)。
Question 34: 損益計算書の「特別利益」に分類されるものはどれか。
- 雑収入
- 受取配当金
- 受取利息
- 固定資産売却益 (Correct answer)
Correct answer: 固定資産売却益
特別利益は臨時・異常に発生した利益で固定資産売却益・投資有価証券売却益・負ののれん発生益などが含まれる。受取配当金・受取利息は営業外収益に分類される。
Question 35: 資産除去債務の計上仕訳として正しいものはどれか(資産除去債務の見積額現在価値¥500,000、有形固定資産取得時)。
- (借)資産除去債務500,000(貸)有形固定資産500,000
- (借)有形固定資産500,000(貸)引当金500,000
- (借)有形固定資産500,000(貸)資産除去債務500,000 (Correct answer)
- (借)資産除去費用500,000(貸)資産除去債務500,000
Correct answer: (借)有形固定資産500,000(貸)資産除去債務500,000
資産除去債務は有形固定資産の取得・使用により将来に除去義務が発生する場合に負債計上する。同額を有形固定資産の取得原価に加算(資産化)する。以後、資産部分は減価償却、負債部分は利息費用(時間価値)を計上する。
Question 36: 財務諸表の「保守主義の原則」に基づく処理として正しいものはどれか。
- 将来の損失・費用は見込み段階で計上し、収益は確実に実現した時点で計上する (Correct answer)
- 利益を最大化するように処理する
- 損失も収益も同時期に計上する
- 保守主義は現在の会計基準では廃止されている
Correct answer: 将来の損失・費用は見込み段階で計上し、収益は確実に実現した時点で計上する
保守主義(安全性の原則)は財務の健全性を保つため、損失は見込みで早期計上(引当金・評価損)し、利益は確実に実現した場合のみ計上する考え方。過度な保守主義(秘密積立金など)は不適当。
Question 37: 連結財務諸表における「のれん」の会計処理として正しいものはどれか。
- のれんは償却せず毎年減損テストを行う(IFRS準拠)のが日本基準の処理
- のれんは一括で取得時に費用処理する
- のれんは20年以内の合理的な期間で規則的に償却する(日本基準) (Correct answer)
- のれんは永久に資産計上する
Correct answer: のれんは20年以内の合理的な期間で規則的に償却する(日本基準)
日本の会計基準(日本基準)ではのれんは20年以内の合理的な期間で定額法等により規則的に償却する。IFRSや米国GAAPではのれんの定期償却はなく、毎年の減損テストを行う(会計基準の差異に注意)。
Question 38: C/Sの国際比較を行う際に注意すべき会計基準の差異として正しいものはどれか。
- IFRSは受取利息・配当の分類選択の自由度が高く各区分のCF金額が日本基準と異なる場合がある (Correct answer)
- 日本基準の方がIFRSより詳細な開示が求められる
- 全ての国でCFの区分は同一
- IFRSにはC/Sの作成義務がない
Correct answer: IFRSは受取利息・配当の分類選択の自由度が高く各区分のCF金額が日本基準と異なる場合がある
IFRSではCF分類に選択肢がある(受取利息・配当は営業/投資/財務を選択可、支払利息・配当は営業/財務を選択可)。日本基準は受取利息・配当は営業(または投資)、支払利息は営業(または財務)、支払配当は財務CFが原則。
Question 39: 子会社株式はどのように評価するか?
- 時価で評価し、評価差額はその他包括利益(純資産)に計上する
- 時価で評価し、評価差額は損益に計上する
- 低価法(取得原価と時価のいずれか低い方)で評価する
- 取得原価で評価し、原則として評価替えは行わない (Correct answer)
Correct answer: 取得原価で評価し、原則として評価替えは行わない
子会社株式・関連会社株式は原価法(取得原価)で評価し、原則として時価評価は行わない。
Question 40: M&A(企業買収)でのキャッシュアウトのC/S上の分類として正しいものはどれか。
- 特別項目として別区分
- 営業活動CF(事業活動として)
- 財務活動CF(資金調達の逆)
- 投資活動CF(子会社株式の取得として) (Correct answer)
Correct answer: 投資活動CF(子会社株式の取得として)
子会社・関連会社の株式取得(M&A)による現金支出は投資活動CF(投資有価証券の取得)に分類される。取得に際して発行した株式(非現金取引)はC/Sには計上されず補足情報として開示する。
Question 41: C/Sでの社債発行による現金収入の分類として正しいものはどれか。
- 投資活動CF
- どの区分にも含まれない
- 財務活動CF(資金調達として) (Correct answer)
- 営業活動CF
Correct answer: 財務活動CF(資金調達として)
社債発行・長期借入金・新株発行など資金調達活動による現金収入は財務活動CFに含まれる。社債の元本返済・利息支払い(日本基準は営業か財務)・配当支払いも財務活動CFに含まれることが多い。
Question 42: 工程別総合原価計算において第1工程から第2工程へ渡す際の「前工程費」の扱いはどれか。
- 第1工程のみに計上し第2工程には含めない
- 第2工程の加工費として処理する
- 第2工程の期末仕掛品には含めない
- 第2工程の始点で投入された材料費として処理する (Correct answer)
Correct answer: 第2工程の始点で投入された材料費として処理する
前工程費は第1工程の完成品(半製品)が第2工程の始点で一括投入される材料(直接材料費)として処理する。第2工程の期末仕掛品にも始点投入なので全額含まれる。
Question 43: ある企業は製品Aを製造・販売している。次の資料に基づき、800,000円の目標営業利益を達成するために必要な販売数量を計算した場合、最も適切なものはどれか。 【資料】 ・販売価格:@¥2,500 ・単位あたり変動費:@¥1,500 ・固定費総額:¥1,200,000
- 800個
- 2,000個 (Correct answer)
- 1,200個
- 3,200個
Correct answer: 2,000個
目標利益を達成するための販売数量は、(固定費総額+目標営業利益)÷ 単位あたり貢献利益 という算式で計算できます。まず、1単位あたりの貢献利益は、販売価格 ¥2,500 - 変動費 ¥1,500 = ¥1,000です。この数値を算式に当てはめると、(¥1,200,000 + ¥800,000)÷ ¥1,000 = 2,000個となります。
Question 44: 子会社の当期純利益が250万円であり、親会社持分比率が75%・非支配株主持分比率が25%の場合、連結損益計算書に計上される「非支配株主に帰属する当期純利益」として正しいものはどれか。
- 187.5万円
- 62万円(小数点以下切捨て)
- 62.5万円 (Correct answer)
- 25万円
Correct answer: 62.5万円
非支配株主に帰属する当期純利益は、子会社の当期純利益に非支配株主持分比率を乗じて算定する。250万円×25%=62.5万円。親会社に帰属する187.5万円と合計すると子会社の当期純利益250万円と一致する。
Question 45: 貸借対照表の「投資その他の資産」に分類されるものはどれか。
- 売掛金
- 長期貸付金 (Correct answer)
- 前払費用
- 未払金
Correct answer: 長期貸付金
投資その他の資産は固定資産の一区分で、投資有価証券・長期貸付金・差入保証金・長期前払費用などが含まれる。売掛金・前払費用は流動資産、未払金は流動負債に分類される。
Question 46: 連結財務諸表のグループ内の貸付金・借入金の消去仕訳として正しいものはどれか。
- 貸付利息のみを消去する
- 元本は残して利息のみ消去する
- (借)短期借入金 ×× (貸)短期貸付金 ×× で相殺消去する (Correct answer)
- 借入金は消去するが貸付金は残す
Correct answer: (借)短期借入金 ×× (貸)短期貸付金 ×× で相殺消去する
連結グループ内の貸付金と借入金は外部との取引ではないため相殺消去する。対応する受取利息と支払利息も同様に消去する。消去漏れがあると連結B/Sが過大表示になる。
Question 47: 財務諸表の「重要性の原則」の説明として正しいものはどれか。
- 金額的・質的に重要でない項目は厳密な会計処理を省略し簡便法での処理が認められる (Correct answer)
- 全ての取引は金額に関わらず厳密に処理する
- 重要性の判断は税務当局が行う
- 重要な取引のみ記録し重要でない取引は記録しない
Correct answer: 金額的・質的に重要でない項目は厳密な会計処理を省略し簡便法での処理が認められる
重要性の原則は財務情報の利用者の判断に影響しない程度の軽微な項目については、原則的な会計処理ではなく簡便的な処理を認める原則。例として少額の消耗品の即時費用処理、少額の前払費用の省略など。
Question 48: 全部原価計算と直接原価計算を比較した場合の営業利益に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- 生産量>販売量の場合、直接原価計算の営業利益の方が大きくなる。
- 生産量=販売量の場合、直接原価計算の営業利益の方が大きくなる。
- 両者の営業利益に差異が生じるのは、変動製造原価の扱いの違いによるためである。
- 生産量<販売量の場合、直接原価計算の営業利益の方が大きくなる。 (Correct answer)
Correct answer: 生産量<販売量の場合、直接原価計算の営業利益の方が大きくなる。
両計算方法の利益差異は、固定製造原価の扱いの違いによって生じます。生産量<販売量(期末在庫が期首在庫より減少)の場合、全部原価計算では期首在庫に含まれていた過去の固定製造原価が当期の費用として計上されるため、費用が大きくなります。一方、直接原価計算では当期に発生した固定製造原価のみが費用となるため、結果として直接原価計算の営業利益の方が大きくなります。逆に生産量>販売量の場合は、全部原価計算の営業利益が大きくなります。
Question 49: 研究開発費の会計処理として日本基準で正しいものはどれか。
- 無形固定資産として資産計上して償却する
- 将来収益が見込める場合は資産計上できる
- IFRSと同様に開発費のみ資産計上できる
- 発生した期間の費用として全額費用処理する(資産計上不可) (Correct answer)
Correct answer: 発生した期間の費用として全額費用処理する(資産計上不可)
日本の会計基準(研究開発費等に係る会計基準)では研究開発費は将来の収益との対応が不確かなため、全額を発生した期間の費用として処理する(資産計上禁止)。IFRSでは研究費は費用、一定要件を満たす開発費は資産計上可能な点で異なる。
Question 50: 製造間接費の固定予算と変動予算の違いとして正しいものはどれか。
- 両者に実務上の違いはない
- 変動予算は財務会計に必須の方法
- 変動予算は操業度に応じた許容額を計算しより精度の高い差異分析ができる (Correct answer)
- 固定予算の方が差異分析の精度が高い
Correct answer: 変動予算は操業度に応じた許容額を計算しより精度の高い差異分析ができる
固定予算は操業度にかかわらず一定の予算額。変動予算は実際操業度に応じて変動費部分が変動する弾力的な予算。変動予算の方が実際操業度での「許容額」との比較ができるため、差異分析の精度が高い。
Question 51: 支店設置の形態のうち「独立会計制度」の特徴として正しいものはどれか。
- 支店が独自の帳簿で記帳し本店と分離した財務諸表を作成してから合併する (Correct answer)
- 各支店が独立した法人として財務諸表を作成する
- 本店の帳簿に全ての取引を集中して記帳する
- 外国支店にのみ適用される
Correct answer: 支店が独自の帳簿で記帳し本店と分離した財務諸表を作成してから合併する
独立会計制度は支店が独自に帳簿を設けて記帳し、個別の財務諸表を作成する方式。本店・支店間の取引を本店勘定・支店勘定で管理し、決算時に合併財務諸表を作成する。本店集中会計制度は全取引を本店の帳簿に一元集中する方式。
Question 52: 差額原価収益分析において意思決定に関連する原価として「埋没原価(サンクコスト)」の説明はどれか。
- 固定費と変動費の合計
- 将来の生産量によって変動する原価
- 過去の意思決定で発生しどの選択肢を選んでも変わらない回収不能な原価 (Correct answer)
- 意思決定の代替案間で差異が生じる原価
Correct answer: 過去の意思決定で発生しどの選択肢を選んでも変わらない回収不能な原価
埋没原価は過去に支払い済みで将来の意思決定に影響しない原価(例:既存設備の取得原価)。意思決定では埋没原価を考慮してはいけない。将来の差額原価と差額収益のみで判断する。
Question 53: 製造業における「振替価格(社内振替価格)」の設定目的として正しいものはどれか。
- 労働組合との賃金交渉の基準
- 製品の最終販売価格を決定する
- グループ会社・部門間の取引価格を設定して各部門の業績を適正に評価する (Correct answer)
- 消費税の計算基準を設定する
Correct answer: グループ会社・部門間の取引価格を設定して各部門の業績を適正に評価する
振替価格は本社・製造部門・販売部門などの社内取引に設定する内部価格。各部門をプロフィットセンターとして評価する際に重要で、市場価格・コストプラス法・交渉価格などで設定する。
Question 54: 商品の返品(売上の取消し)を仕訳する場合として正しいものはどれか(返品額¥30,000、掛け販売分)。
- (借)売掛金30,000(貸)売上30,000
- (借)売上返品30,000(貸)売掛金30,000 または(借)売上30,000(貸)売掛金30,000 (Correct answer)
- (借)売掛金30,000(貸)売上返品30,000
- (借)仕入30,000(貸)売掛金30,000
Correct answer: (借)売上返品30,000(貸)売掛金30,000 または(借)売上30,000(貸)売掛金30,000
売上の返品は売上(収益)を取り消す仕訳。(借)売上返品(または売上の減額:売上)/(貸)売掛金(資産の減少)。仕入返品は(借)買掛金/(貸)仕入返品(または仕入の減額)。
Question 55: 会計上の見積り変更(耐用年数の変更)の会計処理として正しいものはどれか。
- 変更後は変更時点の帳簿価額を残存耐用年数で償却し過去の修正は行わない(プロスペクティブ法) (Correct answer)
- 耐用年数の変更は会計上認められない
- 過去に遡及して全て修正し比較財務諸表を修正する(レトロスペクティブ法)
- 変更の影響額を特別損失に一括計上する
Correct answer: 変更後は変更時点の帳簿価額を残存耐用年数で償却し過去の修正は行わない(プロスペクティブ法)
会計上の見積りの変更(耐用年数・回収可能性など)は将来に向けて処理する(プロスペクティブ法)。変更時点の帳簿価額を新しい残存耐用年数で償却し直す。会計方針の変更(遡及修正が原則)とは区別する。
Question 56: 連結財務諸表における「非支配株主持分」の表示場所はどれか。
- 連結損益計算書の営業外費用
- 連結貸借対照表の純資産の部(資本の部)に親会社株主持分とは別に表示する (Correct answer)
- 連結貸借対照表の負債の部
- 連結財務諸表には表示されない
Correct answer: 連結貸借対照表の純資産の部(資本の部)に親会社株主持分とは別に表示する
非支配株主持分(旧:少数株主持分)は親会社が支配する子会社の純資産のうち、親会社以外の株主に帰属する部分。連結B/Sの純資産の部に親会社株主持分とは区別して表示する。
Question 57: 退職給付引当金の繰入仕訳として正しいものはどれか。
- (借)現金(貸)退職給付引当金
- (借)退職給付費用(貸)退職給付引当金 (Correct answer)
- (借)退職給付引当金(貸)退職給付費用
- (借)退職給付引当金(貸)現金
Correct answer: (借)退職給付費用(貸)退職給付引当金
退職給付の見積り計上では(借)退職給付費用(費用の発生)/(貸)退職給付引当金(負債の増加)の仕訳。実際の退職金支払い時には(借)退職給付引当金/(貸)現金で引当金を取り崩す。
Question 58: 本支店間の債権債務(本店の支店への貸付金と支店の本店への借入金)の合併財務諸表での処理はどれか。
- 本店側の貸付金のみを残す
- 支店側の借入金のみを残す
- 相殺消去して合併B/Sへの表示から除外する (Correct answer)
- 合算して対外負債として表示する
Correct answer: 相殺消去して合併B/Sへの表示から除外する
本支店間の債権債務(貸付金・借入金・未収利息・未払利息など)は外部取引ではないため合併財務諸表で相殺消去する。消去しないとB/Sが過大表示される。関連する利息収益・費用も消去する。
Question 59: 製造原価計算での「副費(材料副費)」の説明として正しいものはどれか。
- 工場の減価償却費
- 材料の購入に付随する引取運賃・関税などを材料の取得原価に加算する費用 (Correct answer)
- 販売費の一部
- 製造間接費の一部
Correct answer: 材料の購入に付随する引取運賃・関税などを材料の取得原価に加算する費用
材料副費は材料の購入原価に含める付随費用(引取運賃・保険料・関税・検収費用等)。材料単価に加算して材料の取得原価を構成する。購入頻度が高い場合は材料費の一定率で予定計上することもある。
Question 60: 製造業のキャッシュ変換サイクル(CCC)を短縮する方法として正しいものはどれか。
- 在庫回転日数を短縮し買掛金支払いを遅らせ売掛金回収を早める (Correct answer)
- 売掛金の回収期間を延ばす
- 在庫を大量に積み増す
- 前払いで仕入を行う
Correct answer: 在庫回転日数を短縮し買掛金支払いを遅らせ売掛金回収を早める
CCC=在庫回転日数+売掛金回収日数-買掛金支払日数。CCCを短縮すると運転資金の必要量が減り資金効率が向上する。在庫削減(JIT)・迅速な代金回収・支払い条件の交渉がCCC短縮の方法。
Question 61: 標準原価計算における操業度差異の説明として正しいものはどれか。
- 変動製造間接費の差異
- 標準消費量と実際消費量の差異
- 固定製造間接費について基準操業度と実際操業度の差から生じる差異 (Correct answer)
- 標準単価と実際単価の差異
Correct answer: 固定製造間接費について基準操業度と実際操業度の差から生じる差異
操業度差異は固定製造間接費について(実際操業度-基準操業度)×固定費配賦率で計算する。基準操業度より多く生産すれば有利差異、少なければ不利差異となる。固定費の期間原価的性質から生じる。
Question 62: 税効果会計において「将来減算一時差異」から発生するものはどれか。
- 繰延税金資産 (Correct answer)
- 法人税等調整額(負)
- 税務上の繰越欠損金(直接)
- 繰延税金負債
Correct answer: 繰延税金資産
将来減算一時差異は将来に課税所得を減少させる(=税金を減らす)効果を持つ差異(例:貸倒引当金の損金不算入分・減価償却超過額)。この税金軽減効果を「繰延税金資産」として計上する。
Question 63: 本支店会計で本店が支店に商品を振替価格で送付した場合の本店側の仕訳として正しいものはどれか(原価100円の商品を120円で送付)。
- (借)仕入100(貸)支店120
- (借)支店120(貸)仕入100・支店へ振替益20 (Correct answer)
- (借)支店100(貸)仕入100
- (借)支店120(貸)売上120
Correct answer: (借)支店120(貸)仕入100・支店へ振替益20
本店が振替価格(120円)で支店に商品を送る場合、支店勘定に振替価格で記帳し、仕入(原価100円)との差額20円を支店へ振替益(または内部利益)として計上する。合併財務諸表では振替益と支店の仕入が消去される。
Question 64: 日本基準におけるのれんの会計処理として正しいものはどれか。
- のれんは法定耐用年数に従い定率法で償却する
- のれんは発生した事業年度に全額を費用処理する
- のれんは20年以内の期間にわたり規則的に償却する (Correct answer)
- のれんは償却せず、毎期末に減損テストのみを実施する
Correct answer: のれんは20年以内の期間にわたり規則的に償却する
日本基準(企業結合に関する会計基準)では、のれんは20年以内のその効果が及ぶ期間にわたって規則的に償却する。IFRSでは償却せず減損テストのみだが、日本基準では定期償却が必須である。
Question 65: 税効果会計における「法人税等調整額」の表示として正しいものはどれか。
- 貸借対照表の流動負債に計上する
- 損益計算書の法人税・住民税及び事業税の下に加減算して表示する (Correct answer)
- 注記のみで本体には表示しない
- 純資産の部に直接計上する
Correct answer: 損益計算書の法人税・住民税及び事業税の下に加減算して表示する
法人税等調整額は一時差異に係る繰延税金資産・負債の当期変動額をP/Lに反映させる科目。法人税・住民税・事業税の直後に加算(繰延税金資産の増加など)または減算(繰延税金負債の増加など)として表示し、税引後の実効税率を調整する。
Question 66: CVP分析(損益分岐点分析)を行う上での基本的な前提条件に関する記述として、最も不適切なものはどれか。
- 販売単価、単位あたり変動費、固定費総額は、分析対象の範囲内において一定である。
- 複数の製品を販売している場合、製品ごとの売上構成比率(セールス・ミックス)は常に変動する。 (Correct answer)
- 生産量と販売量は等しく、期首と期末の在庫に変動はない。
- 原価は、操業度の増減に比例して変動する変動費と、操業度にかかわらず一定の固定費に分類できる。
Correct answer: 複数の製品を販売している場合、製品ごとの売上構成比率(セールス・ミックス)は常に変動する。
CVP分析の基本的な前提条件の一つとして、複数の製品を扱っている場合には、その売上構成比率(セールス・ミックス)は一定であると仮定されます。セールス・ミックスが変動すると、会社全体の貢献利益率も変動してしまい、分析が複雑になるためです。したがって、「セールス・ミックスは常に変動する」という記述は前提条件として不適切です。他の選択肢はCVP分析の基本的な前提条件です。
Question 67: C/S上の「営業活動CFがプラスかつ投資活動CFがマイナス」の状態の解釈として正しいものはどれか。
- 本業で稼いだ現金を設備投資に使っている健全な成長投資の状態 (Correct answer)
- 会社が収縮している状態
- 現金が枯渇しつつある状態
- 財務的に危険な状態
Correct answer: 本業で稼いだ現金を設備投資に使っている健全な成長投資の状態
営業活動CF+(本業稼ぎ)・投資活動CF-(設備投資)・財務活動CF±(借入返済等)の典型的な成長企業のパターン。FCF=営業CF+投資CFがプラスであれば、借入や株式発行なしに投資できる健全な状態。
Question 68: 流動比率200%の企業の財務状況の説明として正しいものはどれか。
- 流動資産が流動負債の2倍あり短期的な支払能力は良好 (Correct answer)
- 負債の2倍の資産がある
- 売上高が自己資本の2倍
- 流動負債が流動資産の2倍
Correct answer: 流動資産が流動負債の2倍あり短期的な支払能力は良好
流動比率=流動資産÷流動負債×100%。200%は流動資産が流動負債の2倍あることを示す。一般的に200%以上が安全とされる(ただし業種により異なる)。100%未満は流動負債を流動資産で賄えない状態。
Question 69: 連結財務諸表における「段階取得」の処理として正しいものはどれか。
- 段階取得でものれんは計算しない
- 取得原価は各回の購入コストの単純合計
- 旧持分の帳簿価額をそのまま引き継ぐ
- 支配獲得時に保有済みの旧持分を時価で再評価し評価差額を当期損益に計上する (Correct answer)
Correct answer: 支配獲得時に保有済みの旧持分を時価で再評価し評価差額を当期損益に計上する
段階取得で支配を獲得した時点で、それまで保有していた既存持分を支配獲得時の公正価値(時価)で再評価し、帳簿価額との差額を当期損益(段階取得に係る損益)に計上する。のれんは時価ベースで計算する。
Question 70: 資本金の増資(株式の発行)を行い、払込金額¥2,000,000(額面¥1,000,000)を受け取った場合の仕訳はどれか(会社法原則)。
- (借)資本金2,000,000(貸)当座預金2,000,000
- (借)当座預金2,000,000(貸)資本金2,000,000
- (借)当座預金1,000,000(貸)資本金1,000,000
- (借)当座預金2,000,000(貸)資本金1,000,000・資本準備金1,000,000 (Correct answer)
Correct answer: (借)当座預金2,000,000(貸)資本金1,000,000・資本準備金1,000,000
会社法では払込金額の2分の1以上を資本金とし、残りを資本準備金に計上することができる(任意)。問題では2分の1ずつの分割を想定。払込金額全額を資本金にすることも可能(その場合は資本金2,000,000)。
Question 71: 直接原価計算によって作成される損益計算書に関する記述として、最も適切なものは次のうちどれか。
- 売上高から変動費を差し引いて貢献利益を計算する。 (Correct answer)
- 売上高から売上原価を差し引いて売上総利益を計算する。
- 生産量と販売量が異なっていても、全部原価計算による営業利益と常に一致する。
- 製造間接費に含まれる固定費は、期末に在庫がある場合、その一部が資産として繰り越される。
Correct answer: 売上高から変動費を差し引いて貢献利益を計算する。
直接原価計算では、費用を変動費と固定費に分類し、売上高から変動費(変動売上原価と変動販売費及び一般管理費)を差し引くことで、利益への貢献度を示す「貢献利益」を算出します。選択肢BとCは全部原価計算の特徴です。選択肢Dは、期首と期末の在庫量が異なる場合、固定製造原価の扱いが異なるため、両者の営業利益は一致しません。
Question 72: 財務諸表のセグメント情報で「量的基準」を超えた場合に単独開示が必要なセグメントの条件はどれか。
- 設立から10年以内のセグメント
- 従業員数が100名以上のセグメント
- 売上高・利益・資産のいずれかが全セグメント合計の10%以上を占めるセグメント (Correct answer)
- 海外に拠点を持つセグメント
Correct answer: 売上高・利益・資産のいずれかが全セグメント合計の10%以上を占めるセグメント
セグメント情報の量的基準(10%テスト):①セグメント売上高が全セグメント合計の10%以上②セグメント損益の絶対値が全利益または全損失の大きい方の10%以上③セグメント資産が全資産の10%以上のいずれかを満たすセグメントは単独開示。
Question 73: C/Sと損益計算書を組み合わせた分析で「利益は出ているのにキャッシュが不足する」黒字倒産の原因として正しいものはどれか。
- 従業員の離職率の高さ
- 製品の品質問題
- 為替リスクの顕在化
- 売上代金の回収より仕入・設備投資の支払いが先行する資金繰りの問題 (Correct answer)
Correct answer: 売上代金の回収より仕入・設備投資の支払いが先行する資金繰りの問題
黒字倒産は利益があっても現金(キャッシュ)が枯渇する状態。急成長での在庫・売掛金増加(運転資本の膨張)・大型設備投資・売掛金の回収遅れなどが原因。損益とCFの管理を分けて行うことが重要。
Question 74: 現金及び現金同等物の期末残高の確認で「現金出納帳の残高と銀行残高証明書が一致しない」場合の調整として正しいものはどれか。
- 未取付小切手・未記帳取引などを確認してBank Reconciliation(銀行勘定調整表)で差異を解明する (Correct answer)
- 銀行残高を無条件に正しいとする
- 差異は自動的に翌期に繰り越される
- 現金出納帳を修正しないでB/Sに計上する
Correct answer: 未取付小切手・未記帳取引などを確認してBank Reconciliation(銀行勘定調整表)で差異を解明する
銀行勘定調整表(Bank Reconciliation)は帳簿残高と銀行残高証明書の差異原因(未取付小切手・未収入金・銀行手数料未記帳など)を特定・調整する内部統制の重要な手続き。監査でも必ずチェックされる。
Question 75: 「会計上の変更(会計方針の変更)」の処理として正しいものはどれか(日本基準)。
- 会計方針の変更は認められない
- 新たな会計方針を遡及適用して過去の財務諸表を修正再表示する(遡及適用) (Correct answer)
- 変更の影響額を特別損益に計上する
- 変更年度から将来に向けて新方針を適用する(プロスペクティブ法)
Correct answer: 新たな会計方針を遡及適用して過去の財務諸表を修正再表示する(遡及適用)
会計方針の変更(棚卸資産評価法の変更等)は原則として遡及適用を行い、過去の財務諸表を新会計方針に基づき修正再表示する。ただし遡及適用が実務的に不可能な場合は期首修正法を用いる。
Question 76: 決算整理で当期純損失が生じた場合のB/S表示として正しいものはどれか。
- 損失は負債の部に計上される
- 損失は資産の部から控除される
- 繰越利益剰余金が前期末残高より減少し、マイナスになれば純資産が減少する (Correct answer)
- 純資産の部に「当期純損失」と正の数字で記載される
Correct answer: 繰越利益剰余金が前期末残高より減少し、マイナスになれば純資産が減少する
当期純損失は繰越利益剰余金(前期末残高)から控除される。繰越利益剰余金がマイナス(繰越損失)になれば純資産合計が減少する。極端に累積した場合は「その他利益剰余金(繰越損失)△×××」と表示する。
Question 77: 月末仕掛品の評価方法として「先入先出法(FIFO)」の特徴はどれか。
- 期末仕掛品は平均的な完成度とする
- 仕掛品の単価は全て同一とする
- 期首仕掛品が先に完成すると仮定し当期投入分が末仕掛品に残るとして計算する (Correct answer)
- 最も新しい投入分が先に完成すると仮定する
Correct answer: 期首仕掛品が先に完成すると仮定し当期投入分が末仕掛品に残るとして計算する
先入先出法は期首仕掛品から先に完成品になると仮定する。完成品原価には期首仕掛品原価+その完成に必要な当期原価、期末仕掛品には当期末に新たに残った分の原価が含まれる。
Question 78: 製造原価の三要素として正しいものはどれか。
- 材料費・労務費・経費 (Correct answer)
- 売上原価・製造原価・販管費
- 変動費・固定費・準変動費
- 直接費・間接費・共通費
Correct answer: 材料費・労務費・経費
製造原価は材料費(材料・消耗品等)・労務費(賃金・給与・法定福利費等)・経費(電力費・減価償却費・外注費等)の三要素から成る。原価計算基準では更に直接費・間接費に分類する。
Question 79: 操業度と原価の関係で「準変動費(半変動費)」の説明として正しいものはどれか。
- 操業度に比例して増加する純粋な変動費
- 固定費部分と変動費部分の両方を持ち操業度ゼロでも一定額が発生する原価 (Correct answer)
- 操業度に関係なく一定額発生する純粋な固定費
- 操業度のある範囲内でのみ固定となる原価
Correct answer: 固定費部分と変動費部分の両方を持ち操業度ゼロでも一定額が発生する原価
準変動費(電話料金の基本料金+通話料など)は操業度ゼロでも基本料部分が固定費として発生し、そこに操業度に比例する変動費部分が加わる。y=ax+bの形で表せる。準固定費(段階的固定費)とは区別する。
Question 80: 連結キャッシュフロー計算書の作成で間接法における「売上債権の増加額」の調整はどれか。
- 税引前当期純利益から売上債権増加額をマイナスする(現金回収が利益より少ない) (Correct answer)
- 売上債権は調整不要
- 売上債権増加額を投資活動に分類する
- 税引前当期純利益に売上債権増加額をプラスする
Correct answer: 税引前当期純利益から売上債権増加額をマイナスする(現金回収が利益より少ない)
間接法では税引前純利益から営業活動CF(現金ベース)への調整で、売上債権増加は「まだ現金を受け取っていない収益」があることを意味するためマイナス調整する。逆に減少はプラス調整。
Question 81: C/Sの「小切手発行・手形振出し」のタイミングでの現金認識として正しいものはどれか。
- 小切手は振出から6ヶ月後
- 受取人が銀行に呈示して実際に決済された時点で現金流出と認識する(実務は振出時) (Correct answer)
- 小切手・手形の発行(振出)と同時に現金流出とする
- 手形は満期日に現金流出
Correct answer: 受取人が銀行に呈示して実際に決済された時点で現金流出と認識する(実務は振出時)
理論的には手形の満期決済時・小切手の呈示決済時が資金移動だが、実務・会計基準では振出時点(または手形の場合は満期日)を資金移動とするのが一般的。細則は会計基準・企業の方針による。
Question 82: 設備の売却によるキャッシュフローはC/Sのどの区分に含まれるか。
- どの区分にも含まれない
- 投資活動CF(売却収入として) (Correct answer)
- 財務活動CF(資産処分として)
- 営業活動CF(本業収入として)
Correct answer: 投資活動CF(売却収入として)
有形固定資産・投資有価証券等の売却による収入は投資活動CFに含まれる。これらは本業の営業収入ではなく投資の回収として分類される。売却損益は損益計算書のみに反映され、C/Sの投資活動では実際の売却収入(税引き前)を計上する。
Question 83: 原価計算における「正常仕損」と「異常仕損」の処理の違いはどれか。
- 正常仕損は製品原価に含め、異常仕損は非原価項目として損失計上する (Correct answer)
- 仕損は全て廃棄するため両者の区別は不要
- 異常仕損のみ製品原価に含める
- 両者とも期間費用として処理する
Correct answer: 正常仕損は製品原価に含め、異常仕損は非原価項目として損失計上する
正常仕損は製造工程で避けられない範囲の仕損で、良品の製造原価に含める。異常仕損は通常水準を超える仕損で、営業外費用または特別損失として損益計算書に計上する(製品原価に含めない)。
Question 84: 欠損金(繰越損失)の繰越控除制度の説明として正しいものはどれか。
- 欠損金は翌期1年間のみ繰り越せる
- 当期以前に発生した欠損金(税務上の損失)を翌期以降の課税所得から控除して法人税を軽減できる (Correct answer)
- 欠損金は現金で還付を受けられる
- 欠損金の繰越しに期間制限はない(永久に控除できる)
Correct answer: 当期以前に発生した欠損金(税務上の損失)を翌期以降の課税所得から控除して法人税を軽減できる
法人税法上の欠損金の繰越期間は現行(2016年以降開始事業年度)10年(中小法人等は全額控除、大法人は当期課税所得の50%を上限)。繰延税金資産の計上には将来の課税所得での控除可能性の評価が必要。
Question 85: 株式交換による子会社化の連結処理で適切なものはどれか。
- 子会社株式の帳簿価額を取得原価とする
- 株式交換時の時価評価は不要
- のれんは計上しない
- 親会社が交付した自社株式の公正価値を取得原価とし子会社資産・負債を時価で計上する (Correct answer)
Correct answer: 親会社が交付した自社株式の公正価値を取得原価とし子会社資産・負債を時価で計上する
株式交換は現金の代わりに親会社株式を対価とする取得で、パーチェス法を適用する。交付した親会社株式の公正価値(時価)が取得原価となり、被取得企業の識別可能資産・負債を時価計上してのれんを計算する。
Question 86: 当期に支払った広告宣伝費のうち次期分が前払いとなっている場合の決算整理仕訳はどれか。
- (借)前受金(貸)広告宣伝費
- (借)広告宣伝費(貸)前払費用
- (借)未払費用(貸)広告宣伝費
- (借)前払費用(貸)広告宣伝費 (Correct answer)
Correct answer: (借)前払費用(貸)広告宣伝費
当期支払済みだが次期以降に対応する費用は繰延べ処理。(借)前払費用(資産・経過勘定)/(貸)広告宣伝費(費用の取り消し)。翌期首に再振替仕訳で元に戻す。費用の繰延べ(前払費用)。
Question 87: C/S間接法で「受取利息・受取配当金」の処理として正しいものはどれか(日本基準)。
- C/Sには表示しない
- 営業活動CFにそのまま含める(日本基準)
- 全て財務活動CFに含める
- 営業活動CFから控除して投資活動CFに計上する(または営業活動のまま) (Correct answer)
Correct answer: 営業活動CFから控除して投資活動CFに計上する(または営業活動のまま)
日本基準では受取利息・受取配当金は営業活動CF(P/Lの営業外収益)に含める方法と、一旦営業活動から控除して投資活動CFに計上する方法が選択できる(継続適用必要)。IFRSでは営業・投資・財務のいずれかを選択できる。
Question 88: 次の資料に基づき、安全余裕率を計算した場合、最も適切なものはどれか。 【資料】 ・当期の実際売上高:¥25,000,000 ・貢献利益率:40% ・固定費総額:¥8,000,000
- 32%
- 20% (Correct answer)
- 80%
- 25%
Correct answer: 20%
安全余裕率は、(実際売上高-損益分岐点売上高)÷ 実際売上高 で計算します。まず、損益分岐点売上高を求めます。損益分岐点売上高 = 固定費総額 ÷ 貢献利益率 = ¥8,000,000 ÷ 40% = ¥20,000,000です。次に、この数値を安全余裕率の算式に当てはめます。(¥25,000,000 - ¥20,000,000)÷ ¥25,000,000 = ¥5,000,000 ÷ ¥25,000,000 = 0.2 となり、パーセントで表すと20%となります。
Question 89: 「製品ライフサイクル原価計算」の特徴として正しいものはどれか。
- 製品の企画から廃棄までのライフサイクル全体のコストを把握して管理する (Correct answer)
- 製造段階のコストのみを計算する
- 1ヶ月単位のコストを計算する
- 販売費のみを対象とする
Correct answer: 製品の企画から廃棄までのライフサイクル全体のコストを把握して管理する
ライフサイクル原価計算は製品の研究開発→設計→製造→販売→使用→廃棄までの全段階のコストを合計して把握する。製造段階でのコスト削減の余地が少ないことから、上流工程(設計段階)でのコスト管理が重要とされる。
Question 90: 総資産回転率の計算式と意味として正しいものはどれか。
- 売上高÷総資産で総資産を使ってどれだけ売上を生んだかの効率性を示す (Correct answer)
- 売上高÷自己資本
- 総資産÷売上高
- 純利益÷総資産
Correct answer: 売上高÷総資産で総資産を使ってどれだけ売上を生んだかの効率性を示す
総資産回転率=売上高÷総資産(平均)。1回転=総資産額と同等の売上高を生んだことを意味する。小売業は回転率が高く重厚長大産業は低い。ROAの分解(ROA=純利益率×総資産回転率)の構成要素。
Question 91: 満期保有目的債券を取得原価より低い価格で購入した場合の償却原価法の処理として正しいものはどれか。
- 取得価格のままで変動させない
- 毎期評価損を計上して時価に切り下げる
- 割引額を取得時に一括費用計上する
- (借)満期保有目的債券(貸)有価証券利息として毎期帳簿価額を額面に向けて増加させる (Correct answer)
Correct answer: (借)満期保有目的債券(貸)有価証券利息として毎期帳簿価額を額面に向けて増加させる
満期保有目的債券を割引取得した場合(アンダーパー)、償却原価法で帳簿価額を取得価格から額面価格に向けて毎期増額させ、その増額分を有価証券利息に計上する。金利的性格の損益として処理。
Question 92: 売買目的有価証券(帳簿価額800,000円)を850,000円で売却した場合の仕訳はどれか?
- 借方:現金850,000 / 貸方:有価証券800,000・有価証券評価益50,000
- 借方:現金850,000 / 貸方:有価証券850,000
- 借方:現金850,000 / 貸方:有価証券800,000・有価証券売却益50,000 (Correct answer)
- 借方:現金800,000・有価証券売却損50,000 / 貸方:有価証券850,000
Correct answer: 借方:現金850,000 / 貸方:有価証券800,000・有価証券売却益50,000
有価証券売却時は帳簿価額との差額を「有価証券売却益」(または売却損)として処理し、評価損益とは勘定科目が異なる。
Question 93: 連結財務諸表で子会社との内部取引の消去において「未実現利益」の処理として正しいものはどれか。
- 子会社株式の評価益のみを消去する
- グループ外部に未販売の在庫に含まれる内部利益を消去し連結利益から除外する (Correct answer)
- 全ての内部取引を消去するが利益の調整は不要
- 親会社から子会社への売上のみ消去する
Correct answer: グループ外部に未販売の在庫に含まれる内部利益を消去し連結利益から除外する
親会社が利益を乗せて子会社に販売した商品が期末に在庫として残っている場合、その在庫に含まれる未実現利益を消去する。下流販売(親→子)は全額消去、上流販売(子→親)は持分比率に応じて消去する(日本基準は全額)。
Question 94: 「資産負債アプローチ」と「収益費用アプローチ」の違いとして正しいものはどれか。
- 資産負債アプローチは資産・負債の定義から利益を導出し、収益費用アプローチは収益・費用の計上で利益を計算する (Correct answer)
- 資産負債アプローチの方が利益が高くなる
- 収益費用アプローチはIFRSで採用されている
- 両者に本質的な違いはない
Correct answer: 資産負債アプローチは資産・負債の定義から利益を導出し、収益費用アプローチは収益・費用の計上で利益を計算する
資産負債アプローチ(IFRS・FASB)は期末純資産の変動から利益を定義する。収益費用アプローチ(旧来の日本基準)は実現した収益と対応する費用の差から利益を計算する。前者は時価評価重視、後者は取得原価主義との親和性が高い。
Question 95: C/Sの「投資活動CF」から「財務活動CF」に区分が変わる例として正しいものはどれか。
- 全ての金銭の貸借は投資活動CF
- 貸付と借入は同じ財務活動CF
- 返済は財務、貸付は営業活動
- 貸付金の回収(投資活動)と借入金の返済(財務活動)は別区分 (Correct answer)
Correct answer: 貸付金の回収(投資活動)と借入金の返済(財務活動)は別区分
C/Sの区分:他者への貸付・回収は投資活動CF(投資の実行・回収)。自社の借入・返済は財務活動CF(資金調達・返済)。両者は混同しやすいが、「貸す側か借りる側か」で区分が変わる。
Question 96: 持分法の適用対象となる「関連会社」の判定基準はどれか。
- 連結子会社のうち事業規模が小さい会社
- 議決権の50%超を保有している会社
- 議決権の20%以上50%以下を保有し重要な影響を与えることができる会社 (Correct answer)
- 議決権の5%以上を保有している全ての会社
Correct answer: 議決権の20%以上50%以下を保有し重要な影響を与えることができる会社
関連会社は議決権の20%以上50%以下を保有する場合が原則(15%以上でも役員派遣等で重要な影響があれば該当)。支配関係はないが重要な影響を与えられる会社として持分法を適用する。
Question 97: A社は売買目的有価証券(帳簿価額1,500,000円、期末時価1,450,000円)とその他有価証券(帳簿価額3,000,000円、期末時価3,200,000円)を保有する。決算において必要な処理として最も適切なものはどれか?
- 売買目的有価証券のみ時価評価し、その他有価証券は取得原価のまま
- どちらも時価評価せず、取得原価のままとする
- どちらも時価評価し、評価差額はすべて損益として処理する
- 売買目的有価証券は評価差額を損益処理、その他有価証券は評価差額を純資産処理する (Correct answer)
Correct answer: 売買目的有価証券は評価差額を損益処理、その他有価証券は評価差額を純資産処理する
売買目的有価証券の評価差額(▲50,000円)は損益(有価証券評価損)、その他有価証券の評価差額(+200,000円)はその他有価証券評価差額金(純資産)として処理するという異なる会計処理が適用される。
Question 98: 年金基金への拠出金の支払いはC/Sのどの区分に含まれるか。
- C/Sには計上しない
- 投資活動CF(投資性の資金移動として)
- 財務活動CF(資金調達として)
- 営業活動CF(人件費関連の支出として) (Correct answer)
Correct answer: 営業活動CF(人件費関連の支出として)
確定給付型年金の掛金拠出(企業負担分)は退職給付費用(人件費)に関連する現金支出であるため営業活動CFに分類される。確定拠出型(DC)の拠出も同様。年金資産の運用収益は年金基金側のCFであり企業のC/Sには計上しない。
Question 99: 本支店会計で支店が外部から商品を仕入れた場合の支店側の仕訳として正しいものはどれか(掛け仕入れ)。
- (借)仕入 ×× (貸)本店 ××
- (借)本店 ×× (貸)仕入 ××
- (借)買掛金 ×× (貸)仕入 ××
- (借)仕入 ×× (貸)買掛金 ×× (Correct answer)
Correct answer: (借)仕入 ×× (貸)買掛金 ××
支店が外部仕入業者から直接仕入れた場合は通常の仕入仕訳(借)仕入/(貸)買掛金を計上する。本店からの振替仕入の場合は(借)仕入/(貸)本店(内部勘定)となる点で区別する。
Question 100: 電子記録債務(買掛金から振替)の仕訳として正しいものはどれか。
- (借)電子記録債務×× (貸)買掛金 ××
- (借)買掛金×× (貸)電子記録債務 ×× (Correct answer)
- (借)支払手形×× (貸)電子記録債務 ××
- (借)電子記録債務×× (貸)支払手形 ××
Correct answer: (借)買掛金×× (貸)電子記録債務 ××
買掛金の電子記録債務への振替は(借)買掛金(負債の減少)/(貸)電子記録債務(負債の増加)。債務者側が電子債権記録機関に記録を申請した場合に計上する。支払手形と同様の処理フローとなる。
日商簿記検定2級
日本商工会議所が主催する簿記検定の2級試験。商業簿記(60点)と工業簿記(40点)の2科目で構成され、企業の財務諸表作成・原価計算能力を測定する国内有数の会計資格試験。
Exam Rules
- You can skip questions and return to them later
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- No feedback shown until you submit the entire exam
- Unanswered questions count as wrong — answer everything
- 10 pretest questions are mixed in and don't affect your score
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