応用情報技術者試験 - Applied Information Technology Engineer Project Management Questions and Answers — Questions and Answers
Question 1: プロジェクトマネジメントの立上げプロセス群において作成され、プロジェクトの存在を公式に認可し、プロジェクトマネージャに必要な権限を与える文書はどれか。
- WBS
- リスク登録簿
- プロジェクト憲章 (Correct answer)
- ステークホルダ登録簿
Correct answer: プロジェクト憲章
プロジェクト憲章は、プロジェクト統合マネジメントの立上げプロセス群で作成される文書です。 この文書によって、プロジェクトが公式に認可され、プロジェクトマネージャが任命され、組織の資源をプロジェクト活動に適用するための一連の権限が与えられます。 WBSはスコープマネジメントで作成され、リスク登録簿はリスクマネジメントで、ステークホルダ登録簿はステークホルダマネジメントで作成されるものであり、プロジェクトの公式な認可を行う文書ではありません。
Question 2: EVM(Earned Value Management)を適用しているプロジェクトで、ある時点の各指標がPV=800万円、EV=700万円、AC=750万円であった。この時点での状況に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- コストは予算超過だが、スケジュールは計画より進んでいる。
- コストは予算内で、スケジュールも計画より進んでいる。
- コストは予算内で、スケジュールは計画より遅れている。
- コストは予算超過で、スケジュールも計画より遅れている。 (Correct answer)
Correct answer: コストは予算超過で、スケジュールも計画より遅れている。
EVMにおける各指標を用いて状況を分析します。コスト効率指数(CPI)は EV ÷ AC で計算され、700 ÷ 750 ≈ 0.93 となります。CPIが1未満の場合、コストは予算を超過している(非効率)と判断します。スケジュール効率指数(SPI)は EV ÷ PV で計算され、700 ÷ 800 = 0.875 となります。SPIが1未満の場合、スケジュールは計画より遅延していると判断します。 したがって、このプロジェクトは「コストは予算超過で、スケジュールも計画より遅れている」状態です。
Question 3: プロジェクトのスケジュール管理において、プロジェクト全体の所要期間を決定する、時間的な余裕(フロート)が全くない一連の作業(タスク)の連なりを何と呼ぶか。
- クリティカルパス (Correct answer)
- ベースライン
- マイルストーン
- ワークパッケージ
Correct answer: クリティカルパス
クリティカルパスは、プロジェクトの開始から終了までの経路のうち、所要時間が最長となる経路のことです。 このパス上にある作業には時間的な余裕(フロート)がなく、いずれかの作業が遅れるとプロジェクト全体の完了日も直接的に遅れるため、重点的な管理が必要となります。 ベースラインは承認された計画、マイルストーンは主要な中間目標点、ワークパッケージはWBSの最下層の作業単位を指します。
Question 4: プロジェクトのリスクマネジメントにおいて、特定されたリスクに対し、そのリスク発生による影響を第三者に移転する対応策はどれか。例えば、損害保険への加入や、特定の作業を外部委託するなどがこれに該当する。
- リスクの受容
- リスクの転嫁 (Correct answer)
- リスクの回避
- リスクの低減
Correct answer: リスクの転嫁
リスク対応戦略の一つである「転嫁」は、リスクによるマイナスの影響を、その対応責任と共に第三者に移す戦略です。 具体例として、損害保険契約を結ぶことで災害時の金銭的損失リスクを保険会社に移したり、専門的な作業を外部委託することで技術的リスクを委託先に移したりすることが挙げられます。 「回避」はリスクそのものをなくすこと、「低減」は発生確率や影響度を下げること、「受容」はリスクを受け入れることです。
Question 5: プロジェクトの実行中に、顧客から仕様変更の要求があった。プロジェクトマネージャがまず実施すべきこととして、最も適切なものはどれか。
- 変更要求がスコープ、コスト、スケジュールに与える影響を分析する。 (Correct answer)
- 直ちに開発チームに変更を指示し、顧客満足度を優先する。
- 変更は原則として受け付けられないと顧客に伝える。
- 承認された変更管理プロセスはないため、口頭で要求を受け入れる。
Correct answer: 変更要求がスコープ、コスト、スケジュールに与える影響を分析する。
プロジェクトの途中で仕様変更要求が発生した場合、プロジェクトマネージャは統合変更管理プロセスに従って対応する必要があります。 まず行うべきことは、その変更がプロジェクトのスコープ、コスト、スケジュール、品質などの各側面にどのような影響を与えるかを客観的に評価・分析することです。 分析結果を基に、変更管理委員会(CCB)や顧客と協議し、変更を受け入れるかどうかの判断を行います。影響分析なしに直ちに変更指示を出したり、無条件に拒否したりするのは不適切な対応です。
Question 6: プロジェクトで実施すべき作業を、成果物を主体として階層的に分解・構成した図はどれか。プロジェクトのスコープ全体を定義し、作業の管理や責任分担の明確化に用いられる。
- PERT図
- ガントチャート
- DFD
- WBS (Correct answer)
Correct answer: WBS
WBS(Work Breakdown Structure)は、プロジェクトの成果物と、その成果物を作成するために必要な作業を、階層的に要素分解したものです。 これにより、プロジェクト全体の作業範囲(スコープ)を明確にし、抜け漏れを防ぎます。 WBSの最下層の要素はワークパッケージと呼ばれ、コスト見積もりやスケジュール管理の単位となります。 PERT図は作業の順序関係、ガントチャートはスケジュール、DFDはデータの流れを表す図であり、目的が異なります。
プロジェクトマネジメントの立上げプロセス群において作成され、プロジェクトの存在を公式に認可し、プロジェクトマネージャに必要な権限を与える文書はどれか。