応用情報技術者試験 - Applied Information Technology Engineer IT-related Legal Affairs Questions and Answers — Questions and Answers
Question 1: ソフトウェア開発に関する契約形態のうち、受託者が「仕事の完成」を目的とする義務を負い、成果物に契約不適合(瑕疵)があった場合に責任を負う可能性があるものはどれか。
- 労働者派遣契約
- 準委任契約
- 請負契約 (Correct answer)
- 秘密保持契約
Correct answer: 請負契約
請負契約は、当事者の一方(請負人)がある仕事を完成することを約し、相手方(注文者)がその仕事の結果に対して報酬を支払うことを内容とする契約です。したがって、受託者(ベンダ)はシステムの完成という結果責任を負います。一方、準委任契約は、法律行為でない事務の遂行を委託する契約であり、受託者は善良な管理者の注意をもって業務を遂行する義務(善管注意義務)を負いますが、仕事の完成までは保証しません。
Question 2: 従業員が会社での職務としてソフトウェアを開発した場合、著作権法上の「職務著作」の規定に基づき、その著作権の帰属先として原則的に正しいものはどれか。ただし、契約や勤務規則に別段の定めはないものとする。
- 開発した従業員とその上司が共有する
- 国(経済産業省)に帰属する
- 開発した従業員が所属する法人(会社) (Correct answer)
- 開発した従業員個人
Correct answer: 開発した従業員が所属する法人(会社)
著作権法第15条の職務著作の規定により、法人の発意に基づき、その法人の業務に従事する者が職務上作成する著作物で、法人が自己の名義で公表するものの著作者は、契約や勤務規則に別段の定めがない限り、その法人となります。特にプログラムの著作物については、公表の要件がなくても法人が著作者となります。したがって、原則として著作権は会社に帰属します。
Question 3: インターネット上の匿名掲示板で名誉を毀損する投稿をされ、被害者が投稿者を特定して損害賠償請求をしたいと考えている。このとき、「プロバイダ責任制限法」に基づき、被害者が最初に行うべき法的措置として最も適切なものはどれか。
- 警察にサイバーパトロールを依頼し、投稿者を逮捕してもらう。
- 掲示板の管理者に対し、投稿者のIPアドレスなどの発信者情報の開示を請求する。 (Correct answer)
- 総務省に申し立てを行い、行政指導を依頼する。
- 法務局の人権相談窓口に相談し、救済を求める。
Correct answer: 掲示板の管理者に対し、投稿者のIPアドレスなどの発信者情報の開示を請求する。
プロバイダ責任制限法(正式名称:特定電気通信役務提供者の損害賠償責任の制限及び発信者情報の開示に関する法律)では、権利を侵害された者は、サイト管理者(コンテンツプロバイダ)や経由プロバイダに対し、発信者情報の開示を請求することができます。投稿者を特定するためには、まずサイト管理者にIPアドレスやタイムスタンプなどの開示を求め、次にその情報をもとに経由プロバイダ(通信事業者)に契約者情報の開示を求める、という段階的な手続きを取るのが一般的です。
Question 4: 「特定電子メール法」において、広告宣伝メールの送信に関する規制(オプトイン規制)の記述として、適切なものはどれか。
- 件名に「未承諾広告※」と表示すれば、同意のない相手にも送信できる。
- 一度同意した受信者でも、受信拒否の通知(オプトアウト)があった場合は、それ以降の送信は禁止される。 (Correct answer)
- 送信者の氏名や名称は、メール本文に表示する義務はない。
- すべての電子メールが規制の対象となり、取引関係者への事務連絡メールも含まれる。
Correct answer: 一度同意した受信者でも、受信拒否の通知(オプトアウト)があった場合は、それ以降の送信は禁止される。
特定電子メール法では、原則として事前に送信の同意を得た相手にしか広告宣伝メールを送れない「オプトイン規制」が採用されています。そして、受信者がいつでも容易に受信拒否の通知ができるように、そのための連絡先(メールアドレスやURL)を表示することが義務付けられています。受信者から受信拒否の通知があった場合、送信者はそれ以降、その受信者に対して広告宣伝メールを送信してはなりません。
Question 5: A社の元従業員Bが、在職中に知り得た顧客リスト(秘密として管理され、事業上有用で、公には知られていない)を退職後に不正に持ち出し、競合他社であるC社に開示した。このBの行為を規制する法律として、最も関連が深いものはどれか。
- 個人情報保護法
- 不正競争防止法 (Correct answer)
- 労働基準法
- 著作権法
Correct answer: 不正競争防止法
問題文にある顧客リストは、①秘密として管理されている(秘密管理性)、②事業活動に有用な営業上の情報である(有用性)、③公然と知られていない(非公知性)という3つの要件を満たす「営業秘密」に該当します。このように保護された営業秘密を不正な手段で取得、使用、開示する行為は、不正競争防止法によって規制されています。
Question 6: 個人情報保護法に定められている「匿名加工情報」に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- 作成した事業者は、本人を識別するために他の情報と照合することが認められている。
- 要配慮個人情報(人種、信条など)を基に作成することは禁止されている。
- 個人情報を復元できないように加工する必要があり、加工方法に関する情報の安全管理が求められる。 (Correct answer)
- 第三者に提供する場合、本人の同意を改めて取得しなければならない。
Correct answer: 個人情報を復元できないように加工する必要があり、加工方法に関する情報の安全管理が求められる。
匿名加工情報とは、特定の個人を識別できないように個人情報を加工し、かつ、その個人情報を復元できないようにした情報です。作成した事業者は、元の個人情報を復元したり、本人を識別する目的で他の情報と照合したりすることは禁止されています。また、加工の方法に関する情報が漏えいしないよう、安全管理措置を講じる義務があります。適切に作成・公表された匿名加工情報は、本人の同意なしに第三者へ提供することが可能です。
ソフトウェア開発に関する契約形態のうち、受託者が「仕事の完成」を目的とする義務を負い、成果物に契約不適合(瑕疵)があった場合に責任を負う可能性があるものはどれか。