衛生管理者 有害業務・化学物質管理 4 — Questions and Answers
Question 1: ノルマルヘキサン(n-ヘキサン)の慢性ばく露による特徴的な健康影響として正しいものはどれか。
- 末梢神経障害(多発性ニューロパチー) (Correct answer)
- 急性肝障害
- 造血障害(白血球減少)
- 腎障害
Correct answer: 末梢神経障害(多発性ニューロパチー)
n-ヘキサンはグルーなどに含まれる有機溶剤で、代謝産物の2,5-ヘキサンジオンが神経軸索を障害し、手足の感覚障害・運動障害(多発性末梢神経障害)を引き起こします。有機則第2種溶剤に分類されます。
Question 2: 化学物質の急性毒性の指標として用いられるLD₅₀(半数致死量)について正しいものはどれか。
- 試験動物の50%を死亡させる投与量であり、値が小さいほど毒性が強い (Correct answer)
- 試験動物の全数を死亡させる投与量
- 化学物質が爆発する量
- 人間に対する安全な最大投与量
Correct answer: 試験動物の50%を死亡させる投与量であり、値が小さいほど毒性が強い
LD₅₀(Lethal Dose 50%)は動物実験(通常ラット・マウス)において試験動物の50%を死亡させる用量(mg/kg体重)です。LD₅₀が小さいほど少量で死亡するため毒性が強いことを示します。
Question 3: ジクロロメタン(塩化メチレン)の特徴的な代謝と毒性として正しいものはどれか。
- 体内で一酸化炭素に変換されてカルボキシヘモグロビン血症を引き起こす (Correct answer)
- 体内では代謝されずそのまま排泄される
- 骨髄毒性による白血球減少を主に引き起こす
- 腎臓にのみ毒性を示す
Correct answer: 体内で一酸化炭素に変換されてカルボキシヘモグロビン血症を引き起こす
ジクロロメタン(塩化メチレン)は体内で代謝されて一酸化炭素(CO)を産生し、カルボキシヘモグロビン(COHb)血症を引き起こします。低酸素症・頭痛・めまい・虚血性心疾患リスクの原因となります。特別有機溶剤(特化則)に指定されています。
Question 4: 電離放射線のうち、透過力が最も強いものはどれか。
- γ線(ガンマ線) (Correct answer)
- α線(アルファ線)
- β線(ベータ線)
- 中性子線(透過力はガンマ線に近いが性質が異なる)
Correct answer: γ線(ガンマ線)
電離放射線の透過力(強い順):γ線(X線)>中性子線≧β線>α線。γ線はコンクリート・鉛でも遮蔽が困難なほど透過力が高いです。α線は紙1枚で遮蔽できますが、吸入・摂取すると内部被ばくとして危険です。
Question 5: ホルムアルデヒドの健康影響として正しいものはどれか。
- 粘膜刺激症状(目・鼻・喉)、皮膚炎、発がん性(鼻咽腔がん等) (Correct answer)
- 主に造血障害
- 無臭で症状に気づきにくい
- 主に腎臓への慢性毒性
Correct answer: 粘膜刺激症状(目・鼻・喉)、皮膚炎、発がん性(鼻咽腔がん等)
ホルムアルデヒドは刺激臭のある気体で、目・鼻・喉への強い粘膜刺激症状、アレルギー性接触皮膚炎を引き起こし、IARCグループ1(ヒトへの発がん性確認)の発がん物質です(鼻咽腔がん・白血病)。
Question 6: 労働環境における騒音の測定単位と評価について正しいものはどれか。
- 騒音はdB(デシベル)で測定し、管理濃度は85dBを基準とする(騒音障害防止ガイドライン) (Correct answer)
- 騒音はヘルツ(Hz)で量を測定する
- 日本の騒音職業病の基準は100dBである
- 騒音測定は年1回の実施が義務付けられている
Correct answer: 騒音はdB(デシベル)で測定し、管理濃度は85dBを基準とする(騒音障害防止ガイドライン)
騒音レベルはdB(デシベル)で測定します。騒音障害防止ガイドラインでは、85dBを超える作業場では聴力保護プログラムの実施が推奨されます。Hzは周波数(音の高さ)の単位です。
ノルマルヘキサン(n-ヘキサン)の慢性ばく露による特徴的な健康影響として正しいものはどれか。