衛生管理者 救急措置と健康管理 2 — Questions and Answers
Question 1: 有機溶剤の一般的な急性毒性として正しいものはどれか。
- 高濃度吸入による麻酔作用(意識障害・頭痛・めまい) (Correct answer)
- 強酸化作用による組織壊死
- 皮膚のアレルギー反応のみ
- 聴力の急性低下
Correct answer: 高濃度吸入による麻酔作用(意識障害・頭痛・めまい)
有機溶剤(トルエン・キシレン・アセトン等)の高濃度吸入は中枢神経に対する麻酔作用により、頭痛・めまい・吐き気・意識障害を引き起こします。極高濃度では突然死の危険もあります。
Question 2: クロム酸(六価クロム)の健康影響として正しいものはどれか。
- 鼻中隔穿孔・肺がん・皮膚の潰瘍(クロム孔) (Correct answer)
- 急性の腎不全のみ
- 造血障害(貧血)
- 急性肝炎
Correct answer: 鼻中隔穿孔・肺がん・皮膚の潰瘍(クロム孔)
六価クロム(クロム酸・重クロム酸等)の健康影響は①鼻中隔の潰瘍・穿孔、②肺がん(発がん性)、③皮膚の潰瘍(クロム孔・クロム腫)、④アレルギー性皮膚炎です。三価クロムは毒性が低いです。
Question 3: マンガンの慢性中毒による主な症状として正しいものはどれか。
- パーキンソン症候群様の神経症状(振戦・筋固縮・歩行障害等) (Correct answer)
- 急性の呼吸器症状
- 白内障
- 聴力障害
Correct answer: パーキンソン症候群様の神経症状(振戦・筋固縮・歩行障害等)
マンガンの慢性ばく露(溶接・採掘等)は、大脳基底核(線条体等)の神経障害により、振戦(ふるえ)・筋固縮・仮面様顔貌・歩行障害などパーキンソン症候群に類似した症状(マンガン中毒)を引き起こします。
Question 4: シリカ(遊離二酸化ケイ素)による職業性疾患として正しいものはどれか。
- けい肺(シリコーシス):肺の線維化によるじん肺 (Correct answer)
- 石綿肺(アスベスト肺)
- 溶接工肺
- 鉄肺
Correct answer: けい肺(シリコーシス):肺の線維化によるじん肺
遊離二酸化ケイ素(石英・クリストバライト等)の粉じんを長期吸入することでけい肺(シリコーシス)が発症します。肺の進行性線維化が起こり、結核や肺がんを合併しやすいことも特徴です。
Question 5: 化学物質の管理において、許容濃度(TLV)とその設定の考え方として正しいものはどれか。
- ほぼ全ての労働者が毎日ばく露されても健康への悪影響が生じないと考えられる濃度 (Correct answer)
- 1回でも超えてはならない絶対的安全濃度
- 化学物質の爆発下限界濃度
- 化学物質を感知できる最低濃度(閾値)
Correct answer: ほぼ全ての労働者が毎日ばく露されても健康への悪影響が生じないと考えられる濃度
許容濃度(TLV: Threshold Limit Value)は、ほぼ全ての労働者が毎日繰り返しばく露されても悪影響が生じないと考えられる濃度であり、絶対的な安全保証値ではありません。日本産業衛生学会が勧告値を定めています。
Question 6: 酸素欠乏症の原因として正しいものはどれか。
- 酸素濃度が18%未満の環境での作業 (Correct answer)
- 二酸化炭素濃度が1%を超える環境での作業
- 有機溶剤蒸気濃度が高い環境での作業
- 粉じん濃度が高い環境での作業
Correct answer: 酸素濃度が18%未満の環境での作業
酸素欠乏症は空気中の酸素濃度が18%未満(通常は約21%)の環境で発症します。地下タンク・マンホール・発酵タンク等で問題となります。18%未満で症状が出始め、6%以下では即死の危険があります。
有機溶剤の一般的な急性毒性として正しいものはどれか。