介護福祉士国家試験 - Care Worker National 人間の尊厳と自立 Questions and Answers — Questions and Answers
Question 1: ノーマライゼーションの理念に関する記述として、最も適切なものを1つ選びなさい。
- 障害の有無にかかわらず、特別な施設で専門的なケアを受けることを目指す。
- 高齢者は、年齢に応じた集団で生活することが最善であるとする考え方。
- 障害のある人もない人も、地域社会の一員として当たり前の生活を送れるような社会を目指す理念。 (Correct answer)
- 介護が必要な人の生活の質(QOL)よりも、医療的な治療を最優先する考え方。
Correct answer: 障害のある人もない人も、地域社会の一員として当たり前の生活を送れるような社会を目指す理念。
ノーマライゼーションとは、障害の有無や年齢にかかわらず、誰もが地域社会で普通の生活を送る権利が保障されるべきだという理念です。 選択肢3がこの理念を正しく説明しています。他の選択肢は、分離や特定の集団化、医療優先など、ノーマライゼーションの理念とは逆の考え方です。
Question 2: 施設に入所しているAさん(85歳、女性、認知症)は、毎食後にお茶を飲む習慣があった。ある日、介護福祉職が食後にジュースを提供したところ、「お茶が飲みたい」と訴えた。この時の介護福祉職の対応として、利用者の自己決定の尊重の観点から最も適切なものを1つ選びなさい。
- 「今日はジュースの日ですから」と説明し、ジュースを飲むように促す。
- 認知症のため本人の意思は尊重せず、施設の決まりに従う。
- すぐに希望通りのお茶を用意し、「これからはお茶がいいですか?」と意向を確認する。 (Correct answer)
- 「ジュースの方が栄養がありますよ」と説得する。
Correct answer: すぐに希望通りのお茶を用意し、「これからはお茶がいいですか?」と意向を確認する。
利用者の自己決定を尊重するとは、本人の意思や選択を最優先することです。 Aさんの「お茶が飲みたい」という明確な意思表示に対し、その希望をかなえることが最も適切です。施設の都合や介護職の判断を優先するのではなく、本人のこれまでの生活習慣や今の希望を尊重する姿勢が求められます。
Question 3: 介護における生活の質(QOL)に関する記述として、最も適切なものを1つ選びなさい。
- ADL(日常生活動作)の自立のみを評価する客観的な指標である。
- 身体的な健康状態が良好であれば、QOLは高いと判断される。
- 本人が「自分らしく充実した生活を送れているか」という主観的な満足度を重視する概念である。 (Correct answer)
- 全ての利用者に対して、統一されたレクリエーションを提供することで向上する。
Correct answer: 本人が「自分らしく充実した生活を送れているか」という主観的な満足度を重視する概念である。
QOL(クオリティ・オブ・ライフ)は「生活の質」と訳され、身体的な健康だけでなく、精神的な満足感、生きがい、社会的なつながりなどを含めた、本人の主観的な幸福感を評価する概念です。 介護においては、利用者がその人らしい生活を送れるよう支援し、QOLを維持・向上させることが重要です。
Question 4: 高齢者虐待防止法(高齢者虐待の防止、高齢者の養護者に対する支援等に関する法律)で定められている養介護施設従事者等の責務として、正しいものを1つ選びなさい。
- 虐待の確証が得られるまで、市町村への通報は控えるべきである。
- 利用者の生命または身体に重大な危険が生じている虐待を発見した場合、速やかに市町村に通報する義務がある。 (Correct answer)
- 経済的虐待は、この法律の対象外である。
- 通報したことにより、解雇などの不利益な扱いを受けることがある。
Correct answer: 利用者の生命または身体に重大な危険が生じている虐待を発見した場合、速やかに市町村に通報する義務がある。
高齢者虐待防止法では、養介護施設従事者等は、利用者の生命や身体に重大な危険がある虐待を発見した場合、速やかに市町村に通報することが義務付けられています。 また、この法律は身体的虐待、ネグレクト、心理的虐待、性的虐待、経済的虐待の5つを虐待として定義しています。 通報者は法律で保護され、通報を理由とした不利益な扱いは禁止されています。
Question 5: 介護サービスの提供におけるインフォームド・コンセントの説明として、最も適切なものを1つ選びなさい。
- 介護福祉職が一方的にサービス内容を説明し、同意書に署名をもらうこと。
- 利用者や家族がサービス内容について十分に理解し、納得した上で同意し、自己決定することを支援するプロセス。 (Correct answer)
- 認知症の利用者には、本人への説明は不要で、家族の同意のみでよいとする考え方。
- 一度同意を得れば、その後は利用者の意向を確認する必要はないとする考え方。
Correct answer: 利用者や家族がサービス内容について十分に理解し、納得した上で同意し、自己決定することを支援するプロセス。
インフォームド・コンセントは、単なる「説明と同意」ではなく、利用者が十分な情報提供を受けた上で、内容を理解・納得し、自らの意思でサービスを選択・決定するプロセス全体を指します。 介護福祉職には、分かりやすく説明し、利用者の意思決定を支援する役割が求められます。認知症等で判断能力が低下している場合でも、本人の意思を最大限尊重する努力が必要です。
Question 6: 利用者の尊厳を保持するための介護福祉職の対応として、不適切なものを1つ選びなさい。
- 排泄介助の際に、カーテンやスクリーンでプライバシーを確保する。
- 利用者を名前で呼ばず、「おじいちゃん」「おばあちゃん」などの呼称で統一する。 (Correct answer)
- 更衣介助の際に、本人の好みや希望を聞きながら衣服を選ぶ。
- 食事のペースを利用者に合わせ、急かさずに見守る。
Correct answer: 利用者を名前で呼ばず、「おじいちゃん」「おばあちゃん」などの呼称で統一する。
利用者の尊厳を保持するためには、一人ひとりを個人として尊重することが基本です。「おじいちゃん」「おばあちゃん」といった呼称は、個性を無視した画一的な扱いであり、相手の尊厳を損なう可能性があります。本人の名前(〇〇さん)で呼ぶことが適切です。他の選択肢は、プライバシーの保護、自己選択の尊重、その人らしさの尊重という観点から、尊厳を守るための適切な対応です。
ノーマライゼーションの理念に関する記述として、最も適切なものを1つ選びなさい。