簿記2級 キャッシュフロー計算書 3 — Questions and Answers
Question 1: C/Sで固定資産の売却損がある場合の間接法の調整として正しいものはどれか。
- 当期純利益に固定資産売却損をプラス調整する(投資活動に含まれる売却損の効果を戻す) (Correct answer)
- 固定資産売却損をマイナス調整する
- 調整不要
- 固定資産売却損を投資活動CFに加算する
Correct answer: 当期純利益に固定資産売却損をプラス調整する(投資活動に含まれる売却損の効果を戻す)
間接法ではP/Lの固定資産売却損は損益に含まれているが、売却収入は投資活動CFに計上される。営業活動CFの算定では固定資産売却損(費用)をプラス調整して取り除き、投資活動CFで売却収入を正確に表示する。
Question 2: C/Sの「設備投資(CAPEX)対営業CF比率」が示す意味として正しいものはどれか。
- 本業のキャッシュを設備維持・拡張にどれだけ費やしているかを示す (Correct answer)
- 設備の収益性を示す指標
- 借入金の返済能力を示す指標
- 在庫投資の効率性を示す指標
Correct answer: 本業のキャッシュを設備維持・拡張にどれだけ費やしているかを示す
CAPEX対営業CF比率=設備取得支出÷営業CF。比率が低いほど本業CF余力が大きく財務的な柔軟性が高い。比率が高い(設備集約型産業)場合はFCFが小さく外部資金調達への依存度が高まる。
Question 3: ネットキャッシュポジション(純現金保有)の計算として正しいものはどれか。
- 現金及び現金同等物 + 短期金融商品 - 有利子負債(借入金・社債) (Correct answer)
- 現金及び現金同等物のみ
- 流動資産 ÷ 流動負債
- 総資産 ÷ 総負債
Correct answer: 現金及び現金同等物 + 短期金融商品 - 有利子負債(借入金・社債)
ネットキャッシュ(純現金)は保有する現金・短期金融商品から有利子負債を差し引いた純額。プラスなら実質無借金で手元流動性が高い状態。DCF法によるエクイティバリュー計算(EV+ネットキャッシュ)でも使われる。
Question 4: C/S間接法で「受取利息・受取配当金」の処理として正しいものはどれか(日本基準)。
- 営業活動CFから控除して投資活動CFに計上する(または営業活動のまま) (Correct answer)
- 営業活動CFにそのまま含める(日本基準)
- 全て財務活動CFに含める
- C/Sには表示しない
Correct answer: 営業活動CFから控除して投資活動CFに計上する(または営業活動のまま)
日本基準では受取利息・受取配当金は営業活動CF(P/Lの営業外収益)に含める方法と、一旦営業活動から控除して投資活動CFに計上する方法が選択できる(継続適用必要)。IFRSでは営業・投資・財務のいずれかを選択できる。
Question 5: 企業価値評価のDCF(割引キャッシュフロー)法で使われるFCFF(企業全体のFCF)の計算として正しいものはどれか。
- EBIT×(1-税率)+減価償却費-設備投資-運転資本増加分 (Correct answer)
- 営業利益×(1-税率)のみ
- EBITDA÷WACC
- 当期純利益+減価償却費
Correct answer: EBIT×(1-税率)+減価償却費-設備投資-運転資本増加分
FCFF=EBIT×(1-t)+D&A(非現金費用)-CAPEX(設備投資)-ΔWC(運転資本増加)。負債コストと株式コストを含むWACCで割り引いて企業価値を算出する。株主価値FCF(FCFE)は負債コストを控除したもの。
Question 6: C/Sの「純利益とキャッシュフローの乖離が大きい」場合に考えられる要因として最も適切なものはどれか。
- 大規模な設備投資・在庫積み上げ・売掛金増加など運転資本の変動が大きい (Correct answer)
- 従業員数の増加
- 株式分割の実施
- 会計方針の変更
Correct answer: 大規模な設備投資・在庫積み上げ・売掛金増加など運転資本の変動が大きい
利益とCFの乖離が大きい主な要因は①大型設備投資(CAPEX)②売掛金増加(回収遅れ)③在庫増加④大型借入・返済など。利益は発生主義、CFは現金主義のため、発生時期のズレが乖離を生む。利益の質(Quality of Earnings)分析で重要。
C/Sで固定資産の売却損がある場合の間接法の調整として正しいものはどれか。